FIAT500 ABARTH クラッチ廻りの整備

アバルト500は高出力なだけあって、クラッチディスクの消耗はそこそこです。
今回の車輌は走行距離 5万キロ未満ですが、思った以上に減っていました。
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バンパー外しとインタークーラ外しは、ミッション作業の際は必須です。

クランクシャフトシールのオイル滲みは全く有りませんでした。
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出てきたクラッチディスクの厚みです。
6.87mmです。
場所によっては、ディスク表面のスリットは消えています。
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新しいクラッチディスクの厚みです。
8.00mmです。
新品なので当然ですが、スリットが非常に深いです。
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クラッチディスクにダンパー機構を備えないディスクは、組み付け時の向きを誤りやすいので要注意です。
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表と裏にあまり差が無く、どちらでも付いてしまいそうですが...
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この向きが正解です。

フライホイールは、規定トルク+角度管理の締め付けの必要な塑性ボルトです。
新品のボルトを使い、デジタルレンチで管理しています。
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汚れたミッションケースは、洗浄を行います。
レリーズシリンダと、デフシールを交換します。
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シフトリンケージ機構は、ブーツを被っていますので取り外して、グリスの交換や
機構の点検を行います。
今回は、指先のナットが緩んでいました。
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ここが緩むと...
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ここがカタカタと動いてしまうので、シフトフィーリングの悪化に繋がります。

なので、しっかりと締め付けます。
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各部の組み換えを行い、ネジ部やスプラインを清掃・給油し、組付けを行います。
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組み付け後は、クラッチペダルの踏力が減り、快適に運転出来ます。

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