第二部 弱点を知り対策・強化する
ルーテシア3RSに見る各種対策作業

年数が経過すれば各部は弱るもの。部品交換で処置する場合と、アイデアで処置する場合があります。
○インジェクタ駆動用の配線劣化
燃料噴射ノズルを制御する電源と信号。
ここが寸断すると、該当するシリンダは適正な仕事を行う事ができなくなります。
今回の症例は、配線劣化からくる断線・短絡を招く可能性があります。
リペアハーネスを用いて、適切に接続・絶縁を施します。

幸い、トラブルに至るまでは遭遇していませんが、これも時間の問題です。
○エキマニの上を通るコルゲート・熱害は無かったのですが明らかに小動物が囓った痕跡があります。
コルゲートの素材が、ねずみ?にぐっと刺さったのでしょうね。

結構な広範囲に囓られていました。
心配なのは、その中を通るケーブルです。
あと少し噛む力が強ければ、銅線に力が及んだかも知れません。
ギリギリセーフです。


コルゲートを巻き直してもきっと同じ事が起きますから、噛むのが嫌になりそうな素材で処置しました。
エキマニの熱からも守ってくれることでしょう。
○経年劣化と構造上の理由から、暴発~水漏れを起こしやすいヒーターホース
ルーテシア3RSのヒーターホースは、圧力に負けて破れる事が稀に有ります。

2本あるホースの1本、しかも同じ箇所が破れます。
理由はこのオリフィスにあります。
上の画像にある、銀色のホースバンドでオリフィスが固定されています。

流量制限の為のオリフィスですが、経年劣化との組合わせ・相性が悪いのは間違い無いです。

社外品のシリコンホースに変更する場合は、このオリフィスは無しで取り付けますから、対策として取り外します。

親指と人差し指の間で、ホースが破れますから間違い無くオリフィスによる流量制限・そこからくる局所的な圧力増加が原因ですね。
○接触不良により信号認知が薄くなり、エンジンの不始動に至る事の多いクランクセンサ

このところ、皆様のルーテシア3RSに施しているクランクセンサの加工は、この様に行っています。
結構、手間のかかる事を行っています。
この処置を始めてからは、エンジン不始動で悩むルーテシア3RSの声を聞かなくなりました。
部品交換が全てでは無い、こういう事が安心と、整備の面白さに繋がると思います。
(工場通信でご紹介している特殊作業や関連部品につきましては、現在一般販売および個別対応は行っておりません。ご理解いただけますと幸いです。)
Written by Hashimoto

