ムルティプラのエンジン組付け作業

106の作業が山を越え、続いてはムルティプラのエンジンオーバーホールに馬力を掛けますよ!
冒頭の画像は、仕上がった腰下(ショートブロック)に仕上がったヘッドを搭載~ヘッドボルトを3回に分けた規定値で締め付けを終えた様子。
40Nm.→90°→90°

塑性ボルトでの締め付けですので、ボルトが伸びるわけでして。
新旧比較のデータを残しました。

新しいボルトは 101.2mm

取り外したボルトは100.6mm

その差は0.6mm
締め付け角度が多いだけに、良く伸びるのでしょうか。
これは再使用していたら確実に良くない事が起きますよね。
ここはフィアットツインカムらしい構造です。
カムの部屋とバルブの部屋、2階建ての構造ですのでアバルト等と通じるものがあります。

リフターを抜いて

カムを抜き、水分の混じったオイルがでてきました。


これらは、オイルラインを含めて高圧高温環境での洗浄を行い、古い汚れを一気に吹き飛ばし、その後にエアブローで穴という穴に高圧でのクリーニングを行います。
油分が抜けてカラッカラになった金属部品には、組付け用潤滑油を塗布します。
カムシャフトハウジングをセット。
と同時にカムシャフト固定ツールを取り付けます。

このエンジンのタイミングの取りづらさは、有名な話。
大抵の場合は1回の調整ではうまく整わず、今回は4回の調整を行いました。

カムエンドの、ロックツールの勘合甘さと、カムプーリの位置決め部の勘合の甘さが原因と推測しています。
ベルトを張るツールも、クセありです。
ベルトカバーの内側のパーツを固定せず、隙間を作ってセットします。
ベルトを張った後に、カバーのボルトが取り付けづらいという、余分なおまけも付いてきます。



ここまでは綺麗なパーツを組付けられるのですが、ここからは取り外した補器類を中心に組付けを行います。
美しく仕上がったブロックですが、その姿が見られるのもここまでです。
綺麗に回るエンジンをイメージしながら進める作業は、楽しいものです。
引き続き作業を進めます。
Written by Hashimoto

