ルーテシア3RS シフトコントロールボックスのトラブル修理


最近結構多いのがこのトラブルです。今非常に旬な車 ルーテシア3RS クリオ3RSのシフトレバーを左右に振ると「カチカチ」と音を発するあの症状です。今回も例に漏れずいつもの不具合発生でした。お客様は「最近は音が止まったから治ったかな?」と言われていましたが、それがこのトラブルの怖いところです。車は自然治癒しませんので、不具合は進行します。音を発するのは初期症状でして、進行すると音は出なくなります。ニュートラルセンター位置を決める樹脂製の部品は、ビスとスプリングで保持されており、このビスが緩んでくるのです。樹脂ケースにビス留めですから、増し締めは通用せず…。本来の正しい修理はコントロールボックス本体の全交換です。以前に何か良い方法で直せないかを試みたところ、上手くいったので当社では定番方法として修理しています。

動画をご覧下さい。

室内で左右方向にレバーを振りながら、下側の状況を撮影しました。
白色の樹脂が操作に合せて動いているのが分かりますね。これは、緩みきった証の動きなのです。初期段階ではかろうじてビス留めが効いており、スプリングの力と重なってカチカチと音を発しますが緩んだ末は音が出なくなります。このまま進行すると、ニュートラル位置はおろか、2速のつもりでシフトしたのに4速に入る。と言った形になってきます。

ココをボルト固定できる方法に手直しします。


大きめのネジ山を造り、そこに金属ナットを埋め込みます。

その後、M6のボルトで固定します。

そうすると、全くグラグラしない強固な力で締め付けが可能に。

部品交換ではなく、修理の選択を行うのはお客様の出費を抑えるためです。効率的に修理を行いながら、作業を行うことも多いです。

Written by Hashimoto

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