工場通信

DS5はカムカバー交換とバルブタイミング調整


エンジンオイルの漏れが発覚し、カムカバーのガスケット交換を行う予定が問題発生しました。

カムカバーを裏側から確認していると、本来入っていないといけないはずの金属カラーが不在の場所が2箇所みつかりました。


カラーが入っていない状態ですと以下の連鎖が起こりうります。
締め付けの際に規定以上に締まってしまう→全体の締め付け力が均一ではなくなる→オイルが漏れる。
こうなればカバーは交換ですね。

丁度良い機会でしたので、バルブタイミングの点検を行います。
総走行距離は少ないのですが、こちらのDS5のお客様の走行ペースはとても多く、あっという間にオイル交換時期を毎度迎えています。
チェーンの伸びはそこまで酷くないのですが、それでいても調べてみるとタイミングは沢山のズレが発生していました。

上記画像は、タイミング調整用のSSTです。
インテーク＆エキゾーストのカムシャフトがそれぞれ正しい位置関係にある時のみ、ツールがセットできる仕組みです。
向かい合うSSTの勘合部が合わず、噛み合っていない事が確認できました。

角度計での確認を行うと、2.3度のズレを確認しました。

一通りの確認と調整を行いカムシャフト角度を適正化します。
インテーク・エキゾースト共にそれぞれ調整を行います。


1.6THPのカムシャフト調整は、作業前と作業後の改善状況が分かりやすい点に魅力を感じます。
補正を行う事により、アイドリングの安定感をはじめとし、スムーズなエンジン回転をご体感頂けます。
内燃機関が綺麗に仕事をしているという事が伝わる作業ですね。
Written by Hashimoto

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