クラシックミニのクラッチの油圧系統整備


新車よりワンオーナーで乗り継がれているクラシックミニです。
購入当初よりお付き合いをさせて頂いておりまして、かれこれ25年以上のお付き合いをさせて頂いています。クラシックミニという呼び方が一般的になったのはいつ頃からなのでしょう。
ニューミニと呼ばれるミニが出て来た当初は、クラシックミニとは呼ばなかったのですよね。
今回のミニはクラシックミニと言っても、最終型ですので1997年以降の個体です。
このスタイルのミニの中では最も新しいのですが、カテゴリはクラシックミニです。
難しいですね~。

今回の修理は、クラッチの油圧系統の不具合でした。
クラッチペダルを踏んでいるのに、車が動こうとするというもの。
お客様曰く、ブレーキを強く踏んでいないと、信号待ちで車が進む!というクリープの強いAT車の様な症状を訴えられていました。
猛暑の中での完全暖機後に起きたとの事ですので、クラッチの油圧抜けが起きていると予想します。

決して整備性の良いクルマではありません。慣れていればすんなりと分解が進みます。

マスターシリンダとレリーズシリンダを取り外しました。

この頃の部品は、リペアキットでの修理が当たり前でして、シリンダ側に損傷が無ければカップキットの組み替えで修理が完了します。

こちらはマスターシリンダの中身、ピストンとカップです。

分解ついでにコチラも交換。
エンジンの前後方向の揺れを制御する、トルクロッドブッシュです。

この部品ひとつ取っても、もの凄い数のラインナップです。それがクラシックミニの世界と言いましょうか。
歴史の長い車にはアフターパーツの数も凄い!という事ですね。

現在は当社でのクラシックミニ取り扱い数は僅かとなりました。

古くからのお客様限定として、作業を承っているのが現状です。

旧き時代の車輛整備は、現代の車とは勝手が異なる内容が多いです。
時間通りに進まない事もあれば、途中で起きるトラブルも多かったりと様々です。

それでもたまにはそういった車両と接する事で、手間を掛ける事の楽しさを垣間見る事が出来るもの。
旧い車との整備触れ合いも大切ですね。
Written by Hashimoto

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