見た目の良さだけでは終わらせませんよ!


アバルト695 の車高調セットアップの続きです。
弊社オリジナルのサスペンションキット、普段は控えめなローダウンでセットするのですが、今回の依頼内容は「出来る限り低く」です。

その要望に応えるべく、セッティングを行いました。
プリロードはゼロでセットしています。


この状態で接地させると、30mmダウン。

いかがでしょうか。
珍しく、低めにセッティングを行いました。
これで、前後共に悪路走行時でも許容範囲の乗り心地を実現しています。

底付きして、不快さが出るのでは無いかと心配したのですけどね。結果的にOKでした。

ここからが大切な話。
車高に変化が出る=アライメントに変化が出る
アライメントに変化が出れば、サイドスリップの値は変わる
沢山、車高を下げればリヤのトーインの値はプラス方向に強く動く

という事が分かり易い結果を、BOSCH SDL テストを通じてご覧いただきます。
同時に、サスペンション変更による路面粘着率の違いもご覧いただければと思います。

[作業前のノーマルサスでのSDLグラフ]

特にリヤ側が大きく垂れ下がり、不安定さを物語っています。
これが実際の走行状態においてどのように感じるかと言いますと
速度域が高い際に、受ける凹凸 時に「ふわっ」とした印象をドライバーは感じます。
とても怖い瞬間ですね。

[足回り変更後のSDLグラフ]


粘着率が向上している事に加え、リヤサイドスリップ値が増加しています。
これが、車高が下がればサイドスリップは増加する、という事を数値化した結果です。
サイドスリップは、アライメント数値に大きく影響を受けます。

[サス交換後のアライメント値・調整前(上)と調整後(下)]

[足回り変更後+アライメント調整後のSDLグラフ]

リヤ側のトーの値を調整したことにより、サイドスリップ値は大きく改善されました。
これにより、素直にリヤが付いてくる。FF特有のトリッキーなハンドリングを改善し、脱アンダーステアに貢献します。
通常、リヤ側は調整が難しいとされていますが、調整方法はあります。

見た目だけではない、サスペンション・アップグレードをご提供させていただく事ができました。
乗ってヨシ・見てヨシ ですね!
Written by Hashimoto