アバルトMTAのトラブル
走行中 ギヤが[N]になる症状


アバルト595のMTAは、一般道の走行中に信号待ちの直前あたりでギヤがニュートラルになる、というトラブルが発生しました。
その後はしばらくの間、復帰せずレッカー搬送。
搬送後は何事も無かったように変速が出来るようになった様です。

デュアロジックのチンクではよく聞く話ですが、アバルトのMTAのトラブルはほぼ初の出来事です。
巷ではいろいろなトラブルを耳にするのですが、走行中に不動になるのは不思議と聞かないのですよね。

トラブルが起きた場合は、情報をもとにテスターでの診断を行います。
数値を見ていると、MTA作動の要でもある油圧保持が大きく欠損している事がわかりました。
油圧の加工~上昇をグラフ化しています。

よく動いているのが分かります。
圧力はポンプが作り、それをアキュムレータに一度貯めます。
アキュムレータはタンクですので、シフト操作2~3回分はタンクの貯蓄分で動かすことが可能です。
圧が下がれば、再度ポンプ駆動し昇圧します。

黒色の球がアキュムレータです。
ここの保持力が低下すると、ポンプの生み出した圧力をすぐに使う必要が出てきます。
それを繰り返すと、機械部品が息切れを起こして一時お休みモードに入ります。

分解するついでがあれば、一定時間と距離を経たアキュムレータは交換したいですね。
安価ではありませんが、安心は手に入ります。

アバルトMTAのアキュムレータと、チンク・デュアロジックのアキュムレータは似ているようで異なるものです。

大きさと取り付け部のねじサイズが異なりますから互換性はありません。

せっかくなので、作動油も交換しておきましょう。
セレ・デュアロジ・MTA、全システム共に同じオイルの使用が可能です。

交換すると、明らかにポンプ駆動音が変わりますから、機械部品は素直だなと思わされます。


MTA系統の電源リレーも予防交換をしておきましょう。
あまり悪くなさそうですが、電子部品も疲労が現れますからね。
全てを交換した後の油圧保持グラフです。

先ほどのグラフと比較すると、驚く位に圧を保持しています。

作動は正常に復帰し、作動もスムーズです。
ドアを開けた際のポンプ駆動が小さく、短い。
作動油交換と、圧力保持の結果ですね。
Written by Hashimoto