★★☆208GTIはバルブタイミングの調整
インテークカムのズレは大きかったです


メンテナンス作業が進行中の208GTIです。
これまでの整備履歴には無かった作業内容「バルブタイミングの調整とチェーンの点検」を行います。

200馬力エンジン搭載の208GTIは、VVT機能が備わるために通常のカムシャフトレイアウトとは異なります。
アクセル開度やエンジン負荷・回転数 色々な条件を基にバルブ開閉タイミングとバルブ開度が変わります。

それらの制御はエンジンECUの判断で行ってくれるのですが、きっちりと働いて効果がでるかどうかはアナログ機能が正常であっての話。
というわけでいつものSSTによる、タイミングチェックです。

思っていた通りの結果が出てきました。

インテークカム側の大幅なズレです。
これはタイミングチェーンの伸びが原因で、徐々に進行する症状です。
進行はとてもゆっくりな為、ドライバーはエンジンの状態変化に気付きません。
でも、タイミング調整を行うと、一気に復帰する為にその変化には即効気付くことができる位に大きな体感度を得られます。

メカニックのやり甲斐もあり、お客様の満足度も高い作業です。

調整作業を始める前に、チェーンの伸び量を測定する必要があります。
チェーンの張りは、油圧式テンショナで最適な張りを保つ仕組みです。
つまり、規定値よりもチェーンが伸びている場合はテンショナによる補正が追いつかず、本来では無い張り具合になるという事。

取り外した油圧テンショナの代わりに、ダミーテンショナを取付けます。
ダミーテンショナのネジの突き出し量を測定し、基準内・外を判断します。
VVT機能の付いたエンジンの場合は、基準値が異なる為、その値と比較すると。
今回の点検時にはチェーンは基準内に納まっていました。

テンショナは新品に交換します。
このテンショナは、200馬力もでるとそうでないモデルとで部品が異なるので]要注意です。見た目は同じなのですけどね。

調整作業を何度か繰り返し、納得のいく値になるまで作業を行います。
デジタルアングルゲージにより最終値の確認を行います。


今回の調整作業に用いたSSTです。
カムロックツールも専用品が必要になります。分かりやすく200と明記しています。
数値に勝るものは無い。楽しい作業でした。
引き続き作業を進めます。

Written by Hashimoto

関連記事