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工場通信

フィアット500(ツインエアー)デュアロジック系統のメンテナンス

今回のデュアロジックメンテナンスは、トラブルが起きてからの修理では無く、未然に防ぐという意味での
予防整備をお届けします。

一般走行を終え、数分後に再びドアを開けた際にデュアロジックポンプが長い時間作動する場合、
当作業の必要性が該当します。

システムの油圧は、ポンプにより生み出されますが、その圧力を一時的に保つ部品があります。
アキュムレータと呼ばれる部品です。
アキュムレータに不具合が起き始めると、ポンプの作動頻度が高まり、ポンプ本体にも負担がかかります。
油圧ポンプは高額部品ですので、交換の必要性に迫られる前に手を打ちたいところですね。

と、言うわけで今回はアキュムレータの交換・デュアロジックシステムオイルの交換・テスタによるリセット・調整作業を行ないます。
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画像の中にある黒色の風船形状の部品がアキュムレータです。
この部品、数年前は1万円台前半で購入できたのですが、現在は2万円以上するようになっています。
フィアット・アルファロメオ系のパーツは、このところ値上げが続いていますので、少しでも早めの対処が
必要ですね。

アキュムレータ交換後はデュアロジックオイルを交換します。
エンジンオイルの様にドレンコックがある部分では無い為、交換作業にもテスタが必要です。
テスタによる、オイルの抜き取り・テスタによる内部循環(フラッシング)・テスタによる圧力減圧・そしてレベル調整
仕上にテスタによる部品交換のリセット及びイニシャル作業と、全てがテスタ頼りになる作業なのです。
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交換前と交換後のタンク内部のオイルの色が異なるのは一目瞭然です。
システムオイルには、SessA セレスピード(デュアロジック)オイルを使用します。
また、テスタ作動時はバッテリ電圧安定化の為に充電器を接続した状態で作業を行います。

それでは、交換前と交換後でアキュムレータの圧力保持時間にどんな違いが出たのかを調べましょう。
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今回の作業はFIAT500 ツインエアーです。
限定のマゼンタレッドが強烈なインパクトを放っています。
ホイールもなかなか攻めた物をチョイスされています。
しかもオーナーは女性です。ただならぬ拘り感じますね~。

BOSCH KTSテスタを接続し、無負荷状態による圧力保持試験を行っています。
最初に交換前のデータをご覧頂きましょう。
交換前

青色の階段状のグラフはポンプ作動~次のポンプ作動までの間の圧力低下の状況を表しています。
横軸は時間です。
約260秒でポンプが作動しているのが分かります。
約4分30秒ですね。

この状況を踏まえて、交換後を見てみましょう。
交換後
意見すると同じ様なデータに見えます。
時間軸を診てみると大きな違いがあります。
次のポンプ作動までに要する時間は 約1000秒です。
約16分間粘るという事になります。

これだけの違いが出れば、乗り込んだ瞬間のポンプ作動時間や、買い物が終わってからの再始動時など
あらゆるシーンでポンプ作動の回数が減っている事に気付くはずです。

ついでに、一回のポンプ作動で規定圧力まで上昇する時間も測定しました。
ポンプ駆動時間
約2.7秒間で、規定圧力に達しています。
新品のポンプだと立ち上がりが良いので、もう少し短時間で規定圧力に達するのでしょうね。

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