ターボが効かないアバルト


トランスミッションの制御・作動不良の点検でお預かりをさせて頂いている、アバルト695 は駆動系統・動力伝達系統以外にも不具合を伺っていました。

「普段は大人しく走るから気にならないけど、高速走行中に気持ちよく加速しない」という案件。
ズバッと、鋭い加速をしないという事だと解釈しました。

ターボが正常に作動し、効いているのかを確認する為に試運転を行うとブーストメータの指針は「ゼロ」のまま。
アクセルペダルを強く踏み込んでもゼロのままです。
加給が掛かっておらず、ほぼNAエンジンの様な印象でした。
言われる通り、一般道を普通に走る分にはあまり差支えは無く、通常走行は可能であるものの、アバルトらしい刺激が無い。

テスタによる診断から、電子制御系統の疑いと、その先の作動部品を点検し特定ができました。

ブースト制御を行うディバータバルブ。
加給開放時にプシュッと音を出す箇所ですね。この部品は通電により、加給を解放しエンジンを保護する部分。
普段は電磁バルブが閉じており、通電と同時にオープンとなります。

いかにもここの作動に問題がありそうである為、試しに付け替えを行い様子・経過観察を行いたいと思います。
引き続き診断作業を進めます。
Written by Hashimoto

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