クラッチの重たさにお客様は慣れてしまっていました


クラッチペダルの操作力が増大していたアバルトは、クラッチ交換でのお預りをさせて頂いています。

以前より、メンテナンスでのお預りを定期的にさせて頂く1台でして、その都度思うのが「クラッチ重っ!」でした。
クラッチ操作力については、お客様は気付きにくいものでして、徐々に変化してくる状況に体が順応しますので言われるまでは意外に気付けない事が多いです。

作業前に車の状況をチェックしていると、嫌らしい場所からのオイル漏れが気になりました。
タービン付近からのオイル漏れは、完組み状態では作業性が悪い事もあり、開放的に分解しながら修理を進める様に方針を変更しました。


これだけ分解すると、ミッションの脱着効率は飛躍的に上がります。

タービンにオイルを供給する為のオイルラインから微量に漏れ続けている様子です。
少しづつ漏れ、そこに埃などが付着し黒ずみが進行しています。

ミッションをおろして各部の状態チェックを進めます。
クラッチカバー・ダイヤフラムは、ペダルの重たさから連想していた通りの状態でした。

シフトリンケージのロッドエンドは、ブッシュ劣化が進行しており、外す際にはズボ抜けました。
後ほどリペアが必要です。

レリーズシリンダのベアリングは年式・距離相応に傷んだ状態になっています。

クランクエンドシールは、オイル漏れは無く、シールの材質硬化も起きておらず良好な状態です。

基本チェックを進行し、ここから先の作業内容が決定しました。
復元しながら、良い状態にしていきます。引き続き作業を進めます。
Written by Hashimoto

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