予想的中の[ズレ]と[割れ] 整えていきましょう!
車検整備でのお預りをさせて頂く、DS3は経過年数と走行距離を考慮し、カム駆動系統と冷却系統の整備をご案内させて頂きました。
EP6エンジンはこの年代のあらゆる車輌に搭載されたエンジンです。
1.6リッター 直噴・ターボ はモデル・グレードにより複数の出力・味付けをメーカーが設定しています。
完調であれば良いエンジンなのですが、弱点は多く、そのほとんどが樹脂多用と過給器による熱外に由来する事が多いです。
カムシャフトの駆動には、ベルトでは無くチェーンを用いており、オイル管理が悪いとチェーンの伸びが発生し易くバルブタイミングにズレが生じ易いです。
ベルトよりも耐久性が高い事がメリットですね。
インテーク・エキゾーストのカムシャフトを規定の位置にセットし、その状態で角度計を使ってズレの量を測定すると。
エキゾースト側 1.3° インテーク側1.7° のズレ幅を確認しました。
今回、チェーンの伸びについては基準値内に納まっている事から、バルブタイミングの補正と、テンショナの交換を行う事に。
エンジン後方から取り付けられている、油圧式のチェーンテンショナ。
チェーンパッドを介して、適正な張りを維持する事が役割です。
何度かの調整を繰り返し、 正しい位置になるようにセットします。
それと、こちらも要交換です。
ターボチャージャーとエアクリーナを結ぶ樹脂のインテークダクトは、劣化から弱い箇所が破断していました。
こうなると、過給器の吸い込み力がここで漏れてしまうため、エアクリーナを通過しない空気を吸い込むことになります。
組み替えを行ない、続いてはラジエタの交換作業に移ります。
この他に、お預り中のDS3レーシングもラジエタ交換を承っています。定番メンテナンスになってきました。
Written by Hashimoto