ヘタリの数値化・これは分かり易い
フィアット・アバルト アッパーマウントの状態


クラッチの交換・フライホイールの交換を行ったフィアット500Sは、続いてサスペンションのリファインを行います。

アバルトへのセットアップをさせて頂く事が多い、弊社のサスペンションキット「ハイスペック・スタンダード・ダンパー」は、アバルトのみでは無く兄弟車全ての車輛にマッチします。力強いコシのあるダンパーは自慢の逸品です。


同時に組み合わせるスプリングは、SessAブランド。
フロントで10mmのローダウン・リヤは車高調整式の為様々な車種において、求める車高を得られる様にセッティングを施しました。

画像は、フロントストラットのアッパーマウント。
これから組み付ける新しい物と、これまでの使用過程を経た物です。

注目すべきは、中央部の火山口の様な場所の角度。
中央部に車重が乗りかかる事をイメージしてください。

劣化が進むと、中央部は盛り上がる方向にせり上がります。


14.08mm



16.71mm

2.7mmの差があります。
この寸法差は、アッパーマウントのヘタリ具合を意味します。
劣化が進む事で、盛り上がり、車側の状況変化としては車高が下がる方向に移行します。

セットアップを進めながら、同時にブレーキパーツのリファインも行います。

低ダスト SessAブレーキパッドとDIXCEL スリッドの組み合わせ。

組み付け直後の前後ハイトバランス。

別メーカーのダウンサスが組み付けられており、随分と下がっていました。
525mm→540mm 15mmほど、車高は上がっています。

545mm→540mm リヤ側は5mm低くセットしました。

サスペンションのセッティングにあたり、低ければ良いという方程式は無いので程良さを重視した仕上がりを目指す様にしています。
とことん低く!を求める場合は、弊社製品はマッチしませんので悪しからず。


リヤスプリングは、ロワシートにベアリングを据え置き、スプリング収縮時のストレスを吸収する事に重点を置いています。
これにより、カドを和らげる乗り心地を実現し、サスペンションを自然に動かす事をイメージしています。

足回りのセッティングはお任せください。
Written by Hashimoto

関連記事