ルノーK4M バルブタイミングアジャスタ製作


タイミングベルトの交換を進めているTWINGO RS です。K4Mエンジンはカングーやメガーヌを含めその他多数のルノーに搭載される1.6 DOHC ユニットです。TWINGO RSに関しては、カムシャフトプロフィールの問題なのか、純正SSTによるカムロックでは理想的な位置にカムシャフトを固定する事が出来ず、その都度苦戦を強いられています。

毎回時間を掛けて納得のいく場所に合わせるのですが、もう少し効率的に調整を行いたい、と以前から考えてはいました。
前回の投稿時に専用の工具を作ろうか思案中と述べていましたが、今回の作業を機会に製作しました。
画像中央の、カムシャフトエンドに勘合させたツールが、今回製作した物です。


ツールの上にはデジタル角度計を設置できる様にしており、メーカー基準とされる位置を正確に検出します。
任意でカムシャフトを動かしながら、理想の位置でロックするという事を目的としたツールです。
根詰め出せばキリの無い作業ですが、このツールがあってもそれなりに大変です。

クランクシャフトに分度器付けて、ダイヤルゲージでバルブタイミングの調整を行った方が速い様にも思えてきました。
ルノーツインカムについては今後思案していこうと思います。

タイミングベルト交換時には大抵の場合交換するのがエンジンマウントです。新旧比較すると、よく潰れているのが分かります。
マウント内部にはオイルが充填されていて、微振動を吸収する様に設計されています。
ゴム素材で大きな振動を、オイルにより微振動を、それぞれ抑制するという役割の二分化です。

携わる車輌に関して、気になる場合にちょっとした小細工を行っています。ステンレスワイヤによるセーフティロックです。これはフューエルラインのコネクタが抜ける事を防止する事を目的としています。インテークマニホールドが搭載された状態では施工が難しいですが、開放的な場合で、なおかつステージ3メンテナンスを行った車輌に施す事が多いです。
ステージ3メンテナンスではフューエルラインを切り離しますので、その後の抜け防止に貢献すればと思い施工します。


当初、融雪材の影響からか非常に粉っぽかったアルミの素地ですが、新兵器の導入である程度のレベルまで酸化皮膜を除去する事ができました。
新兵器についてはまた折を見てご紹介させて頂きます。

この後はサーモスタット・ストラットマウント・ロワアームの組替えを行います。
Written by Hashimoto

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