27年の時を経て初のタイミングベルト交換
奇跡的コンディションを維持する初期モデルの156V6、走行距離はわずか21000キロという驚きの数値。
ワンオーナーで大切にされてきた1台ですが、この度オーナーが変わり車にとっては新たなスタートとなりました。
新車から未交換であったタイミングベルトを新調する為、各部の分解を開始します。
分解時に驚く事は、熱と紫外線を浴びていなければゴムと樹脂素材が柔軟性を損なっていない事。
156の年式で、一般的に使われてきた車輛であれば当たり前の様に樹脂劣化が進行していて、外そうとすると割れるという事は避けられない。
今回の156はゴムが柔らかく、ホース類を外す際にも柔軟性を感じながらスムーズに取り外す事が可能でした。
カムカバーを固定するボルト。
6mmヘックスの内部は、新車組み付け時に締め付けたきり、一度も緩められた痕跡が無かった。
ボルトは脱着を繰り返す事で、工具による締める・緩めるといった動的な痕が残るもの。
ベルトのコンディションは、想像していた様子とは異なっていました。
ベルトの劣化はそれなりに出ているものの、激しい劣化の様子は感じない。
アルファロメオV6 通称Bussoエンジンのベルト交換の際は、前後のカムシャフトカバーを取り外してカム位置の確認と、SSTのセットを行います。
カムカバーの中もとても美しい状態。
作業がスムーズに進められる、安心のエンジンルームの状況でした。
通常は、劣化進行が視界に入る事による追加の作業がみつかるのですが今回に限ってはその心配が皆無です。
タイベル週間は未だ終わりが見えず、この後もV6のベルト交換が続きます。
引き続き作業を進めます。
Written by Hashimoto