ワンウェイプーリ側の汚れは要注意のサイン
オルタネータのトラブル

作業中にどうにも気になった、異音修理中であるDS5のオルタネータです。
オルタネータを駆動する為のプーリーは、直結プーリではなくワンウェイ機構を備えています。
一方向のみ(今回の場合は正回転)オルタネータのロータに駆動力を与え、逆回転時にはワンウェイクラッチの働きでフリーにするという物。
この働きにより、回転上昇→アクセルオフでの回転が下がる際に瞬間的に発するベルトのたわみを和らげ、ベルトへの負担・オルタネータへの負担を低減します。
ハードな走りをするほど、ワンウェイクラッチの寿命は短くなる。という事も理解できます。
ルーテシア3RSにはワンウェイプーリは採用されておらず、直結プーリであるというのも理解できる話です。
アバルトにはワンウェイプーリが備わります。
今回、何が気になったかというとコレ。

ワンウェイプーリの下側に蓄積された黒い汚れです。
オイル汚れでは無く、ダスト汚れです。
しかも、付着しているのはプーリの下側180度位のエリアです。
これ、ワンウェイプーリからの危険信号です。
ワンウェイクラッチ機構の内部摩耗が進み、クラッチ摩材の粉が外へ出てきたもの。
金属粉も含むため、重力に従ってプーリの下に蓄積されるという流れです。
クラッチ機構が破損すると、機械的トラブルに繋がります。
と同時に、こうなるとオルタネータの中身も随分と消耗する時期であると言えます。


ブラシチェックを行うと、残りわずかな量しか残っていませんでした。
交換をご案内して良かったです。

軸の消耗はかわいいレベルにとどまっています。


ワンウェイ機構は、今の所正常ですが、動きが妙に軽いです。
破損までは時間の問題です。
今現在、年内に行うお預り作業をグングンと進めています。
ようやくトンネル出口が見えて来ました。
残す所ひと頑張り!
お預り作業にキリが付けば、暖めていた企画をスタートします。
Written by Hashimoto













