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工場通信

ムルティプラ・リフレッシュ Part5 「この先10年を見据えて細かな部分を整備」

ムルティプラ連載版メンテナンスも、ようやく中盤を過ぎました。
大物整備と呼んでいる内容は完了しましたので、細かな部分にも手を入れていきましょう。

エンジンの冷却系等は走行距離とうよりも、経年劣化によるダメージを受ける事が多いです。
素材がゴム・プラスチックである為、いつ何時に事が起こるかが読みづらいのが正直なところ。
冷却系等の要でもある冷却水の漏れは、加圧テストで良否判定は可能なものの、数日後にはどこかが
パンクし走行不能...なんて事も十分に想像できます。
安心を手に入れるという意味でもゴムの手触りや、プラスチックの変色具合で判断し、早めの交換をしましょう。
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今回交換する冷却系統パーツはラジエタとヒータコア・電動ファン以外の全箇所です。
本当はラジエタも交換しておきたい所ですが、作業全体の優先度・バランスを考え先送りしました。

ヒーターホースや、サーモスタット・その他ホース類も分解のついで、作業性の良い隙にリフレッシュです。
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ヒーターホースのコネクションはプラスチックのワンタッチ式の為、割れたら走行不能です。

充電回路のリファインも忘れてはいけません。
拡大したターミナル画像をご覧頂くとわかりますが、酸化による変色が酷く見た目にダメです。
ダメなのは見た目だけでは無く、その機能です。
この酸化現象は、電圧降下による発熱の為に発生しますので通電性は悪くなる一方です。
ワイヤーブラシなどで清掃すれば一時的な回復は見込めますが、接触面積が小さいのが最大の原因です。
流れる電流値に対して、接続箇所の面積が小さい場合はそこで電気が熱へと変化しますからこの様な状態になります。
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バッテリーより伸びるメインアースケーブルはたったの1本のみです。
バッテリからボディへアースに落ち、そこから先は別のケーブルでトランスミッションに入ります。
エンジン本体へのマイナスアースは存在しませんから、先述のトランスミションに入るケーブルを介して
トランスミッションとエンジンを凝結するボルトを通り、それがエンジンメインアース回路となります。

バッテリマイナスより伸びるアースケーブルが多いほうが良い、という意味ではありません。
適切な箇所に、理想的なアースが存在すれば良いのです。

当社で行う充電回路の整備=ステージ1メンテナンスはこのようなアースの確保を行います。
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バッテリマナス~ボディ バッテリマイナス~トランスミッション バッテリマイナス~エンジンブロック
メインアースは適材で3本です。
現車合わせで引き込みますので、無駄が無く取り付ける事ができます。

画像が不足していますが、肝心のバッテリターミナルも交換しています。
ちなみに、電圧降下によるトラブルの実例としては過去にご紹介していますので、そちらもご覧下さい。

冒頭でも調べましたが、やはりイグニッションコイルの不具合がありますので交換しましょう。
状態の悪化が進むと、常時3気筒の様な症状が発生しますので、走行不能となってしまいます。
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フロントバンパーを外して作業を行っていますので、今回はヘッドライトもバージョンアップします。
ハロゲンバルブが主流の頃のムルですが、HIDコンバージョンで夜間の視認性をUPしましょう。
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チョイスしたのは エアゼロ Version2 35W ケルビン数はこだわりの4500Kです。
シャキンと白い閃光はムルティプラにはちょっと激しすぎるという思いと、対向車への配慮も考え決めました。
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4500Kは、ファッション性重視では無く、悪天候時の視界確保に貢献します。
雨天や、雪の中ではハロゲンよりも、高ケルビンよりも視界が良くなります。

タイヤも新調しています。
最近のお気に入りでもある コンチネンタルです。
サイズによっては選択肢が非常に豊富で、ニーズに合わせたタイヤ選びが可能なのが嬉しいです。
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最近ではインターネットで激安タイヤが飛び交っていますね。
タイヤ選びは、破格が正解ではありません。
車と乗り方に合わせて吟味したいです。もちろん組み付けも重要です。
当社ではタイヤの組み付け時に、色々やります。剥がして・組む だけではありません。
別の機会に改めてご紹介したいと思います。

リヤショックはオイル漏れが酷かったです。
外してチェックしましたが、完全に抜けている状態です。
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リヤのバンプストップを交換し、ダンパーはフロントと同じくビルシュタインB4です。
下回りの作業はいよいよ終わりに近付いてきました。

下からの眺めがかなり良いです。
黒い所は黒光りし、ボルトやマフラはギラっとシルバーです。
このコントラスト好きです。何もかもブラックみたいな仕上がりは...いただけません。
走ればすぐに汚れてしまいますが、きっちりと作業を行った後は見た目もビシッとしたいのです。
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今回の下回り仕上げにあたっては、3種の防錆塗料を使い分けています。
それぞれの用途・効能・仕上がりが異なる為、順番を考えながら塗り分けていきます。
お客様にとって、見えない部分の美化は重要項目では無いと思いますが、時にはこの様な仕上も気持ちよいですね。

次回は、外装廻りのリファインをお届けしたいと思います。
さて、いよいよ本格的に仕上げ段階です。