プジョー406クーペ 発電不良のトラブル発生
原因はパワステフルード漏れ


プジョー406クーペ は、突然の発電不良のトラブルが発生しましたので、レッカーでのご入庫となりました。20万キロを越えたお車ですので、オルタネータの不具合だろうという想像はついていました。オルタネータ内部にはICレギュレータ・レクティファイアといった電装系の消耗品も含まれていますので、走行距離が増えればトラブルを発する確率も増えてきます。
今回のトラブルについては、時期的な要素に加えて別要因も重なりトラブルに結び付いたと考えられます。

リフトアップし、下からオルタネータを見上げると本体がオイル漏れに染まり真っ黒になっていました。原因は、上側から漏れてしまったパワステフルードが滴り、その下に位置するオルタネータにオイルが付着した様です。
オルタネータ内部の電装部品にオイルが浸透することで、内部回路が損傷を受け今回のトラブルに至った様です。オルタネータを外すには、エアコンガスの回収・クーラーコンプレッサの取り外しが必要ですのでまずは必要箇所を分解します。


外したコンプレッサは、オルタネータ同様にオイル漏れの影響から汚れた状態になっています。取付の前にトレントによる洗浄を行っておきます。

洗浄後は、ビックリする位に汚れが落ち綺麗になりました。どんなパーツにも言える事ですが綺麗な状態は気持ちが良いです。

そして、新品と取り外したオルタネータ。取り外した方は、元々黒いボディなのか?という位に真っ黒です。

補記類のベルトを張る為のベアリングの状態が悪くなっていたので、ついでに交換しておきます。

各部の組み付けの後に、上側のパワステフルード漏れを修理します。漏れていた箇所は、プレシャスイッチ本体とリザーブタンクに装着するホースからでした。406や306は、タンク付近のオイル漏れが発生しやすいので要注意です。

付近一帯は、オイル漏れでベタベタした状態になっていました。

各部の修理を行い、オイル漏れ痕跡も掃除し、組み付けを行います。

3リッター V6 NAエンジン。良いエンジンが搭載されている事がステータスだった時代の車ですね。これから先、この様な車が生産される事は無くなりますが、現存する個体を末永く楽しんで頂ける様に今後も務めていきたいと思います。

Written by Hashimoto

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