RCZ 200HP タイミングチェーンのメンテナンス


プジョーRCZ 6MT のメンテナンスを行っています。エンジン始動時にガラガラとした音を発するようになった。との事ですので、原因はほぼタイミングチェーン・テンショナである事が多い為、バルブタイミング点検・チェーンの伸びの確認を含めてメンテナンスを行います。


チェーン及びタイミングの点検の為には、エンジンカムカバーを外す必要がある為、必要箇所を分解します。

1番・2番のピストンが中間位置になるところで、クランクシャフトを固定し、その状態でカムシャフトにSSTをセットします。この時点でタイミングにズレが生じているかが判断出来ます。

タイミングが正しければ、2つのSSTはピッタリとフィットするのですが、インテーク側にズレが生じている様です。クランク回転に対して遅れをとる形でズレています。

デジタル角度計により、何度ズレているかも確認するのですが、結構ズレています。2.5°と表示されています。

タイミングチェーン・テンショナを外してチェーンの伸び具合を点検し、問題が無ければその後テンショナを交換します。

油圧式のチェーンテンショナですが、工具を掛けると軽い力で緩みました。エンジン裏側からのオイル漏れを確認していたのですが、原因はこのテンショナ部だった様です。

2本のカムシャフトの開閉タイミングを、クランクシャフトの角度に対して適正になる様に調整を行います。

ピストンの位置を確認するため、プラグホールに検出用のロッドを取り付けます。

バルブの開閉タイミングの適正化は、エンジンの調子の良さを握る非常に大切な要素でも有ります。
チェーン駆動式の為、ベルト式のエンジンと比べるとメンテナンス頻度が少ない為、5万キロ前後辺りでの点検・調整を心掛けることをお勧めしています。

Written by Hashimoto

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