106S16はブレーキ関連の総リフレッシュ


106s16は車検整備の為お預かりをさせて頂いています。
今回の作業の中心となるのは、ブレーキ関連の不具合改善を行いながらリフレッシュさせて頂きます。

最終モデルの生産終了から20年が経過し、それに伴いブレーキキャリパのメンテナンスを行う機会が増えてきました。
ブレーキキャリパは、キャリパシールが硬化したり、ピストンやシリンダに汚れが付着することによりスムーズな作動が阻害されます。
分解・清掃を行う事で本来の機能を取り戻し、行く末安心して使える様になります。

106のリヤキャリパは一筋縄にはいかず、半数くらいの確率でエア抜き用のブリーダボルトが折損しているケースがあります。
今回も右リヤキャリパのブリーダボルトは折れていました。
これが抜けないのですよ。。
なので、オーバーホールを行う事は出来ず、キャリパアッセンブリを交換する事にします。


純正品ではありませんが、海外より届いたキャリパーです。
常時1台分はストックをする様にしています。

事前の点検により判明していた「リヤディスクロータの歪み」がありますので、新品に交換です。

106のリヤロータは厚みが薄い為、研磨は不可能です。新品を購入しても安価ですのでその必要も有りませんが。

フロントキャリパは、分解・清掃・組み換えを行い正常復帰します。
永年の汚れが凝着し、真っ黒になっています。

以下は汚れの洗浄後。いろいろな手段で清掃を行っても、キレイな素地の状態には戻らず。

ステイプットペイントと力を借りて、薄っすらと塗装し化粧直しをしました。


フロントブレーキも美しく、組みあがりました。
オーバーホールにより、ピストンの動きがとてもスムーズになりました。
使い込まれたブレーキキャリパからピストンを抜き取る際、一度ピストンを押し込まなければ抜け出てこない事は多く、今回もその例に漏れずでした。
オーバーホール後は、手の力で軽くピストンをシリンダ内に収めることが可能となり、そういう瞬間に「やって良かった!」と思えます。

Written by Hashimoto

関連記事