アルファロメオスパイダ クラッチ油圧関連の整備


後輪駆動時代のアルファロメオ スパイダのクラッチオペレーティングを交換しています。
スチールボディのシリンダは、経過年数や使用環境により錆の発生から液漏れを起こす事が多いです。

クラッチフルードはブレーキフルードと同一ですが、フルードは吸湿性が高く年に一度のフルード交換を怠るとスチール内部に錆を誘発します。
そういったマイナトラブルを防ぐためにも、定期的なメンテナンスが重要という事ですね。

交換を行っているスパイダは、定期的にフルード交換は行っていますが、そろそろ本体交換が必要な時期となっている為に施工しています。

取り外した油圧シリンダを分解、ピストンに組まれているカップシールを確認するとシールの組む向きに違和感を感じました。


上側に置いたピストンがこれまで使用していた物。
下側は新しく取り付けるシリンダの中から抜いたピストンです。
新品を抜き取っているのは、内部清掃とグリス給油の為です。

カップシールが同方向に向いているのが新品。それぞれが相反する方向に向いているのが従来品。
油圧を受ける方向は一方向ですので、相反する方向である必要は無い気がします。

どちらも正解であるとは思います。
大切なのは、新品部品に点検とメンテナンスを行うという「ひと手間」ですかね。

旧い車に使用する部品は、様々なコンディションの物が混在しているのが事実です。
新品だから良いでは無く、確認を行う事で見えてくる事も多いです。
Written by Hashimoto

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