体感度バツグン!
5万キロ毎の施行でベストを保ちましょう


208GTiは水廻りの作業と同時進行で、定番作業のひとつでもある「バルブタイミング」に関する作業を行います。

この作業、施行台数も多いですが、施工後に良いご感想を頂く件数も多いです。
先日、お客様との会話の中で「昨年のあのチェーンの作業、あれ凄く良かった!」と、施工後の印象を振り返って述べて頂けました。

それもそのはず、施工後に普段からその車に乗っているわけでは無い施工主が「おっ、調子良くなってる!」と実感できるので、オーナーならばより強くその効果をご理解頂けると思います。

カムカバーを開けて、ピストン位置を正しく検出。
その際に2本のカムシャフトの位置関係を確認します。
5万キロ以上走行していれば大抵の場合、次の画像のようにSST(カムポジション確認用のツール)は互いに異なる方向を向きます。


カムの位置がそれぞれ正しいときに限り、ピッタリとSSTが勘合するという仕組みです。

角度計を用いて、位相のレベルを確認するのですが、インテーク側が盛大にズレている事が多いです。

冒頭画像のチェーンテンショナを交換し、タイミングをしっかりと合わせると、先程は向き合わなかったSSTがピッタリ勘合する様になります。

いつもは2本のカムを合わせる為に、それぞれを3回ずつ程の調整・確認を繰り返します。
今回はそれぞれ1発で調整を完了する事ができました。大分コツを掴めてきたみたいです。

ベルト廻りを分解した際に、フリクションプーリのベアリング不具合を確認していました。
内部のプーリのみを新調します。


この部品が、ウォータポンプをどの程度駆動させるかを決めています。
エンジン温度に合わせて、駆動割合が変化する仕組みです。

完全冷間時はほぼ空転する為、今回の様にベアリング不良が起きている際は、冷えている時と暖機後、それぞれ異なる異音を発します。
クセのある部品です。

ボルト3本で固定されるウォータポンププーリ。
プーリ外周にはベルトの様なラバー素材が備わります。

ウォータポンプはドライブベルトで直接駆動するのでは無く、先程のフリクションプーリの圧着により駆動されます。
フリクションプーリ内部に組み込まれているバイメタルが、温度に対してリニアに伸び縮みし、ウォータポンプを必要に応じて駆動します。
ややこしいですね。全ては燃費の為です。
フリクションロス低減を追求すると、この様な仕組みになるわけですね。


SessA アルミクランクプーリは既に装着済です。
純正重量1キロオーバーに対して、半分以下の重量となるため、エンジン回転の軽快度合いが増します。

この後エンジンを始動させ、クーラント漏れ・エンジンオイル漏れなどが発生しないかを確認し、テスタによる各補正値のリセットを施行します。
Written by Hashimoto

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