パーツてんこ盛りの106S16


見るからに「やってるね~!」な印象の106S16。
実走行がとても少ない個体です。
なのですが、大昔にエンジンのオーバーホールも完了済という特殊車両。

新車の頃からオイルの消費が激しく、原因を探ったところなんと驚きの事が起きていました。
その結果シリンダに大きな切削溝が付いてしまい、修理したというのが経緯です。

それからも距離は伸びず、良い状態を維持しています。
今回は、そんな古い頃に組替えたタイミングベルト、そろそろ施工時期ではないか?という事で車検整備と合わせての施工です。
カバーを開けたところ、目立つ大きなひび割れこそはないものの、細かなひび割れとベルトの背面には疲労の痕跡も確認出来ました。
こちらの車輌は、普段のアシには使われておらずサーキットでの使用限定。というのが現オーナーのスタイル。
その為、2年前の車検からは僅か数キロしか距離が伸びていませんでした。

コロナ禍になってからは、サーキットイベントが無くなり、乗る機会がなくなったというのが理由。

ようやくその渦中も明け、各地でのイベントが盛大に開催されるようになりました。
今年は乗る機会が増えると良いですね。

特徴的なのは、タイミングベルトカバーの形状。
スプリットカバーにしています。

この頃、バルブタイミングの最適化に拘っていまして、カムシャフトの調整を施行しやすい様に2分割にしていました。

なので組付け後も、上側のカバーのみを取り外せばバルブタイミングの調整が可能です。


こういう仕上げの106を見ると、とても熱い気持ちで106に取り組んでいた事を思い出します。
それと共に、当時も忙しかったと思っていましたが、今思えば時間にはゆとりがあったと振り返ります。

10年後、どんな風に今を振り返るのでしょうか。
Written by Hashimoto

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