プジョースポール 270馬力 徹底整備の進行中
水回りの厄介者はこの機会がベスト!


記事作成時点の日付は11月の23日 木曜日 工場通信の記事は、作成できる時に予約投稿と言う形で準備を行い、仕込んでいます。
毎年この時期に思うのが、予約月日を選択する際に12月を選ぶようになると「あ~年末がくる!今年も終わる!」という師走を感じる瞬間。
本日、まさにそれを実感しました。
1週間以上先の記事を仕込んでいるのですね。工場通信はオンタイムでは無く、投稿後は既にその車両は納車されていたりもします。

今回の車輛はプジョー308GTI プジョースポール です。
色々な整備をお任せ頂いている1台です。
2年ほど前にはALCON(アルコン)ブレーキキャリパのリビルトも行いました。
アルコンキャリパは、一般的には内部部品が流通されておらず、皆様がお困りであるとの話も度々耳にします。
大々的には承っていませんが、リビルトサービスのご相談を受ける事もあります。
パーツ単体では販売を行っていませんが、ピストンの抜き取りからシールキットの組み換えなどをご依頼頂く事も少なくありません。

今回施工する内容は、お楽しみ要素も含めながらこの先必ず交換を行わなければならない消耗箇所をセットにしてのご案内です。
案件のご相談開始は確か5月頃。その後に部品調達を行いながら準備を整えました。
当社の段取り上の問題から、入庫時期を何度も延期させて頂いてしまいました。夏の終わりから秋ごろにはなんとか施工を!と思っていたのですが、本当のお預かり時期は冬になってしまったという状況です。
突発的な事も含め、急な入庫が絶えず、色々意味で段取りが難しい状況が続いています。
お待ち頂く方々が多いですが、皆様に順番にお声かけをさせて頂いています。

クラッチベアリングより異音を発する様になり、クラッチの交換作業と合わせて、テンロクターボの宿命とも言える樹脂多用の冷却系統メンテナンスを同時に施工していきます。
先ずは、各部の分解からスタートです。サブフレームを降ろします。

バンパーを外さずとも、フレームを分解できる構造が少し嬉しくなります。アバルト・フィアットはバンパー外しが必須ですからね。

フレームを外すと、エンジンの裏側を通る樹脂製の冷却パイプへのアクセスが格段に上がります。

その後、セルモータを外すと普段は交換をしづらいパイプに余裕で手が届きます。

このパイプは全てが組まれた状態ですと、見る事すらままならず手さぐりでの作業を強いられます。
手は傷だらけになり、ストレスの溜まる作業です。

その後、さらにバキュームタンクを取り外せば丸見えに。
こうやって施工するのがセオリーなのかと実感しています。


初期の頃のテンロクターボと比べると、若干ですが樹脂部品の耐久性が上がった様な気もします。
「外す際に粉砕する」というほどの劣化はしていませんでした。

サーモスタットも交換しますが、ひとまずこれらを取り外した状態でトランスミッションの分解作業を進めて行きます。

この手の車の整備の方針とご案内方法について、今後色々と考えていく必要がありそうです。

また、皆様にご興味をお持ちいただけそうな追加作業についても2024年に取り組む予定です。
それらが実現すると、より一層意味のある予防整備のご提案が可能になると考えます。

新しい事、車に合わせた事、色々と考えながら日々の作業に取り組んでいます。
Written by Hashimoto

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