一歩間違えば火災に繋がるトラブル救済
はい、毎度おなじみの36万キロ156JTSの作業です。
今回は継続検査の車検整備、にも関わらず灯火類のトラブルが発覚します。
・ハイマウントブレーキランプが点灯しない
・右のリヤフォグランプが点灯しない
・バックランプが点灯しない
車検整備の最重要事項の条件を満たしていませんので、このままでは不味いわけです。
調べを進めると、ハイマウントの点灯不良はバルブホルダーがリフレクタから外れていただけでしたので、あっさりと解決。
問題は迷宮入りしそうなリヤフォグとバックランプです。
嫌な予感はしていました。
冒頭画像は、非接触温度計を車輛のワイヤハーネスにかざした状況。
トラブルを探している際に、ハーネスに手を触れた際の熱気に驚きました。
外気温度の低いこの季節に、熱さを感じ温度計をかざすとなんとその温度は100度に近づいていました。
これ、絶対まずいヤツですので、重点的に点検と処置が必要です。
該当箇所はトランクフードの開閉用の柔軟性を持たせたワイヤハーネスの連動部です。
ラバー素材の蛇腹状の中に配線が10本ほど仕込まれています。
トランク開閉の動きに合わせて配線が無理をせぬ様に設計されているわけですが、その中を通る配線の被服が硬化し、被覆が割れ内部の芯線同士が短絡していました。
それにより、配線が熱を持ったいう流れです。
通常であればこの際には車輛の保護回路が働き、フューズ断線と至るのが本来。
フューズは破断しておらず、通電が続いた事により今回の案件に至りました。
本来は10Aのフューズで保護されている回路ですが、30Aのフューズが装着されていた事により断線には及ばず堪えたのでしょう。
定格以上のフューズを装着するのはとても危ないので気を付けましょう。
実はこの後、バックランプが点灯する様になったものの常時点灯状態に陥ります。
原因は、上記のトラブルが引き金となり損傷範囲が拡大していた事です。
車検前という事もあり、時間との闘いでしたので画像を残す余裕がありませんでした。
無事にトラブルが解決し、全ての灯火類は正常作動る様になり一安心。
こういうトラブルは、出来れば避けたいものですが、たまにこういう作業と向き合う刺激も必要だと実感します。
Written by Hashimoto