SAXO VTS 初回整備で弱点克服

馴染みのお客様が、新たに購入された車輌「CITROEN・SAXO VTS」を、初回整備としてウィークポイントの先手整備と、現状の不具合改善をご提案させていただきました。
この年式の車輌の場合、要注意すべきは樹脂/ゴム関連で構成される、冷却系統の経年劣化。
特に、サーモスタット・ラジエタ回りは必ずと言って良いほどに水漏れを起こす、整備対象箇所です。

弱い樹脂部品は、弊社オリジナルのアルミ削り出しパーツを使って、高耐久仕様へとコンバートを行います。
今回使用する、強化アイテムを以下にご紹介します。
アルミ・サーモスタットハウジング
アルミ・ウォーターインレット
106/SAXO、弊社でメンテナンスをお任せ頂く常連さまのお車の場合は、100%の確率で今回の作業は完了済である事を考えると、久々の施工となります。

分解ついでにチェックしておきたいのが、バッテリ近くに位置する 電極・集中コネクタの中身。
金属端子が沢山セットされています。
不具合の無い車輌ですが、なにも心配事が無いうちに見ておくのが正解。最近強くそう思います。
電気的トラブルは、何か一つを起因しておかしな方向へと進んでいく、悪循環要素を持ち合わせています。
そうなる前に、先に芽を摘むのは大切ですね。

見ておいて良かった箇所が一つありました。

画像からは分かり辛いのですが、端子のひとつに酸化現象を確認しました。
通電不良が起きていた証拠ですので、端子清掃と接点改善を処置します。
ブロックら側に位置する、ウォータインレットの交換作業に移ります。

装着位置の直ぐ側に、エンジンのノッキングを検知する ノックセンサ が装着されています。
ここも100%の確率で割れています。
今回も例に漏れず、手で触れただけでいとも簡単に割れました。


ボロボロです。
ウォータインレットとノックセンサの組み替え完了。
これで冷却系統の樹脂破損のリスク回避が整いました。

106とSAXOは、この先も永きに渡り根強いファン層に愛される2車種であると思います。
1トンを下回る軽量ボディに 1600cc ツインカムが放つ適度なパワーがバランス良く、車に無理を掛けない丁度良さ。
ベストバランス ホットハッチの代名詞です。
Written by Hashimoto













