お~!コテコテ!


各部の整備を遂行中の206は、タイミングベルトの交換を行い、その流れでバルブクリアランスの調整に移ります。
油圧ハイドロリフターが殆どの昨今のエンジン設計において、ロッカーアーム調整式の構造は稀となりましたね。
シクネスゲージを使用する頻度は激減し、年に1度使うかどうか。と言うレベルになりました。

ロッカーカバーを外して、拡がる茶褐色の世界にオイル管理の悪さを感じ取ります。

オイル交換を適正に行っていたかどうか、こういう時に分かるのですよね。
金属摩耗が進むという嬉しくない事ももれなくついてきます。


ガッツリとこびり付いたスラッジ汚れ。
これらは、オイルが汚れると途単に現れ始めます。
オイルが劣化すると熱に弱くなる・熱に弱くなると、エンジンは摩擦熱を発する様になる。この悪循環を繰り返します。
熱により、茶褐色汚れ・スラッジが生じ、金属部に沈着していきます。
オイルが直接流れない部分は、不純物が堆積する為に層の様に重なっていきます。

汚れた部品をそのまま組み付けるよりは、落とせる汚れは極力落として組み付けに移りたいものです。

熱と圧と洗浄液を上手く使って、擦らずに汚れを除去しました。

TU系シングルカムは、ロッカーアーム先端角度の都合上、屈折したシクネスゲージが無いと上手くクリアランス測定は出来ないのですよね。
0.05~0.08mmほどの寸法が、基準値から外れていました。
調整と洗浄の施工甲斐のある作業でした。
調整後は、エンジン上部から聞こえる軽度なカチカチ音が減り、静かに回るエンジンに変化します。
油脂類交換など、進めて行くとより一層快適に回ってくれそうです。
引き続き作業を進めます。
Written by Hashimoto

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