1.6THP プジョー・シトロエンのタイミングチェーンの整備


DS3は、フライホイール・水廻りの整備を終え、続いてエンジン系統の点検に移ります。
クランクシャフトとカムシャフトを繋ぐ、タイミングチェーンはベルト式に比べると交換サイクルは永く、良質なオイルを使用する事でチェーン本体の伸び
を防ぐ為、推奨交換目安はオイル管理次第と言っても過言では有りません。

その間に行う事は、カムカバーを開けバルブタイミングの点検を行う事です。
少なからず伸びが発生し、タイミングに影響を与えますので定期的な補正が必要な作業です。

計測には専用のツールが必要になります。
ピストンの位置を水平位置に固定するのですが、そこに用いるツールは冒頭の画像のツールです。
プラグホールに、ねじ込み中央部にロッドを挿入します。それにより今現在どの高さにピストンがあるのかを調べながら
適正位置まで移動させます。

その位置において、2本のカムシャフトがどのような角度にあるのかを調べます。

水平機とデジタル角度計を使い、基準点の水平に対してカムがどれだけずれているのか?を調べます。
今回の場合ですと吸気側で 4° 排気側で2° ずれていることになります。

この位置ですと、カムシャフトにセットするツールがただしくはまりません。
調整後は、そのツールがセット出来る様になります。

繊細な作業ですが、数値として結果が出せる作業は施工していて満足感が高いです。
エンジンの調子に直結する作業ですので、定期的な施工をお勧めしています。

Written by Hashimoto

関連記事