156リヤアッパーマウントの交換は効果絶大です
眼で見ても違いの分かるこの変化!


先日エンジン不調(直噴ノズルの不具合)を修理していた 156JTS です。エンジンの状態が正常に戻ったので、お預かりの主の作業でもある12ヶ月点検を行っています。点検の際に気になったのが 走行中のリヤ側から発する異音 でした。細かなギャップを拾うとトランクームよりゴトゴトと深いな音を発すると共に、サスペンションの動きと一致しない車体側の振動を感じます。この様な症状はダンパーの上側を指示するアッパーマウントで有ることが考えられます。

トランクルームよりアッパーマウント付近を確認すると、ゴムが切れた細かな破片が散らかっていたので間違い無いと確信し分解すると。案の定センターの支持部とゴムの接着部分が破断していました。

指だけでズコズコと動いてしまう、ご覧の様な状況でした。

取り外したリヤダンパー(ビルシュタイン B4)やスプリングは、洗浄機 トレント にて洗浄し、防錆剤も吹いて見た目を若返らせます。

そして、車体側への組み付けを行います。

薄汚れていたリヤブレーキディスクのセンターと外周は、シルバーペイントを施し、ホイールの隙間から覗く光景も化粧直しを行いました。こういう細かな事って、車の見た目の凜とした佇まいに直結します。

その後は試運転を行い、挙動の改善を確認し、異音が出なくなった事も合わせて確認します。そして仕上げに BOSCH SDL テスト で路面粘着率の回復も確認を行いました。

この仕上げのSDLでとても喜ばしい結果も確認出来ました。
こちらは作業前(アッパーマウントが不良の時)のサスペンショングラフです。
リヤのグラフの落ち込みが大きいのが確認出来ます。こういうグラフが出力されるのが、正解の場合もありますのでこのグラフがダメとは一概には言えません。

比較対象として、作業後のグラフを確認すると。
思わず拍手をしたくなる様な変化が出ました。これが正常なリヤサスペンションのグラフという事ですね。

試運転で十分に回復を確認済ですが、この様にテスタによる変化は施工側にも良い資料としてノウハウに繋がります。

この後は4輪アライメントを行い、分解後のアライメント値の狂いを補正します。

引き続き作業を進めます。

Written by Hashimoto

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