3008 T85F02 水廻りや電気関連作業の開始
分解箇所が多く大変です


新車からワンオーナーで大切に管理されている3008 前期モデルです。フィアット500Cにお乗りのお客様の家族用クルマです。この度、メンテナンスとして初のお預かりをさせて頂きました。走行距離は3万キロ台と少なく、コンディションは極上です。大切に扱われていることが、随所で確認できる。そんな愛溢れる3008に嬉しさを感じました。

私自身も家族の車として、同じモデルの3008に乗っています。10万キロを越えてはいますが。数年前にエアコン修理に苦戦したことが印象的です。
この3008、背が高く トールボーイ という呼び方もされる様ですね。でも、重心の高さの割にコーナリング性能が安定しているという魅力的な武器を持つ設計です。画像はありませんが、後にも先にも3008前期にのみ採用されている特別な装備品。
それが「ダイナミックロールコントロール」(以下文章は引用です。)
「車高が高いぶん、コーナリング時にはロールが起きやすくなるが、これを低減させるのが、新技術の“ダイナミックロールコントロール”。センターモジュールとよばれるパーツを介して、左右のリア ショックアブソーバーを油圧的に連結、左右逆相となるロール時には減衰力が高まるいっぽう、左右同相となるバンプ・リバウンド時には減衰力が抑えられ、すぐれたロードホールディングとしなやかな乗り心地が両立できるという仕組みだ。」
この恩恵が、走り易さに直結しています。サスペンションセッティングに力の入ったクルマなのですね。

グッドコンディションと言えども、これから起きるであろうトラブルは未然に解決しておく必要があります。
代表格はエンジン冷却系統の主要部品「サーモスタット」の交換です。樹脂製のサーモスタットハウジングには、複数のホースが接続される構造です。樹脂の合わせ目が破断し、冷却水が盛大に漏れる事は珍しいことではありません。考えるだけで恐ろしい出来事です。


冒頭画像は、サーモスタット交換に合わせて分解した様子です。これだけ分解しても作業性は悪く、暑い夏の環境ではなかなかの苦労を強いられます。

余談ですが、当社スタッフの木下も207GT乗りです。1.6THP搭載車に乗るスタッフが多いというのも、なかなか珍しいでしょ。
Written by Hashimoto

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