FIAT500 ツインエアー エンジンマウントリフレッシュ


リフレッシュメンテナンスを進行中の フィアット500 ツインエアーです。
高年式のお車ですが、走行距離は10万キロを越えたところ。
年間走行距離が多く、しっかりと走り込まれています。

短期間にグンッと走行距離を伸ばす使い方の場合、距離に対しての車の傷みはそれほど大きくは無く、良いコンディションを維持しています。
年数経過で各部品が経年劣化し多くの距離が重なると、そこにはお疲れの様子を現わしてくるものです。

今回ご提案をさせて頂いたプランのひとつに、エンジンマウントのフルリフレッシュを含めています。
エンジンマウントは経年劣化での傷みもありますが、走行した距離に応じて劣化を進行する部分です。
特にツインエアーの場合は、エンジンそのものが発する振動が他のエンジンよりも大きいので、劣化速度は早い事で有名です。

ツインエアーに使われているエンジンマウントの構造は、他の4気筒モデルとは構造が全く異なる事が特徴です。
トランスミッションマウントに関しては、4気筒モデルの場合全て同一形状とし搭載エンジンによってゴム硬度を変更しているのですが、ツインエアーはそれさえも単一車種の為の専用品です。
「マウントにエンジンやミッションを載せる」概念では無く「ぶら下げる」という言い方が近いのかもしれません。その分劣化は進行しやすいです。

こちらはミッションのメインマウント。
ゴムが柔らかくなっている事を、単体部品の比較で確認しました。
柔らかくなると言うよりは、可動範囲が増えるの方が正しいですね。

ロワマウントは、その名の通り下に装着されているマウントです。
エンジン・ミッションの前後方向の揺れを抑制することを目的としています。

ここは他のモデルと同じ構造です。
マウント中心部を グイッと 力を掛ける事でゴムの繋ぎ目に亀裂を確認出来ます。

装着一は下側中央、エキゾーストパイプのすぐ隣です。

エンジンマウントは、画像中央の黒色のブラケットにぶら下がる形で装着されています。
ですので、色々な物が装着した状態では上側からマウントの状態を確認するのはほぼ不可能ですね。

交換後は、エンジンの振動抑制を効率的に行えていると実感出来る仕上がりに。
無駄な揺れが減り、若干の振動伝達は強くなる気もしますが、2気筒特有の鼓動を心地よく堪能出来ます。
引き続き作業を進めます。
Written by Hashimoto

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