695esse esse 仕上げ作業とサスペンションの性能差について


多岐にわたる作業を終え、試運転を重ねながら佳境に入りました。
仕上げの一環で大切なのは、ヘッドライトの光軸調整と基本設定のキャリブレーション。
前後のサスペンションに備え付けられたセンサーは、車輌の車高に基づいてヘッドライトの光軸配光を最適化します。
作業前と作業後では基準値が異なる為、テスタを用いて新たに設定を行う必要があります。


ローダウン後に「今の車高バランスが基本となりますよ」という指示をECUに送信し、認知してもらうわけですね。
それを完了後に、機械的調整を行います。

サスペンションの交換前・後のSDLテストグラフには、一目瞭然の結果が出力されました。

こちらは作業前のノーマルサスペンションのテスト結果。
リヤ側は路面粘着率の落ち込みが激しい事が見てとれます。
路面粘着率が低いと、ハイスピード域での接地感の薄さを感じます。ドライバーはフワっとした印象を抱き、シーンによっては怖さを覚えます。

作業後はまるで異なるグラフとなります。
リヤの沈み込みは抑えられ、テスト開始後(向かって右側)のグラフ落ち込みが急降下する事も無く、高い粘着率を維持しています。
跳ねにくいという事が理解出来るグラフです。
フロントは全周波数帯においても、高い粘着率を維持しています。これは、あらゆる路面凹凸に対して、苦手分野が無いという事に解釈出来ます。
グラフについては、計測車輌に対して個々の判断が必要です。
ここで説明した内容は、今回のアバルトに対しての評価であると言う点を付け添えます。


4輪トータルアライメントは言うまでも無く必要な作業です。
足廻りの分解・組付けに伴い、タイヤのそれぞれの角度が変化します。それらを整える事によりトータルバランスに優れた足回り性能を実現します。
Written by Hashimoto

関連記事