トライアングルストラット+ハイスペックStd.ダンパー
CLIO3RS ゴルディーニ リファインワーク

クリオゴルディー二は動力伝達装置関連の整備を終え、その流れで足回りの整備を始めていきます。

 

足回りについては以下の施工内容にて進めていきます。

◆アクスル連結部のベアリング交換
◆舵取り装置連結部の交換

◆ストラットマウントの交換

◆前後ダンパーの交換

◆4輪トータルアライメントの施工

◆分解箇所のクリーニング施工

洗浄作業を終えたアクスルパーツはアルミ素材の美しさが際立つ仕上がりに。
贅沢な構造のダブルアクスルストラットは、FF車の弱点を克服すべく開発された構造。
ダンパーセクションとステアリングセクションの動きを切り離して作動する事が可能になる事が特徴。
その結果、キャスターアングルを大きく設定する事が可能に。さらにはコーナリング時にアライメント変化が起き辛く素直で直観的なコーナリングも可能に。FF車でありながら、FR的なハンドリングが魅力です。

アクスルの下側に、可動ジョイントがありその部分は劣化が早く、こまめなメンテナンスが必要。
油圧プレスでの組み換えを行いますが、その際に使用するのが WAKO’S ASP=アッセンブリペースト モリブデンを主原料としながら、金属表面のカジリに対して摩擦係数を下げてスムーズに組み付けることが可能に。
エンジン本体の組み付け時に使用する事を目的としていますが、その用途は様々で出番は豊富です。

今回のクリオは後期型。その為、ストラットのトップマウント形状がいつもの物とは形状が異なります。
ストラットハウジング(車側のボディ形状)も、マウント形状に合わせて異なる構造を持ちます。
カーメーカーが行う、大がかりなマイナーチェンジは無意味な訳がありませんよね。
おそらく強度向上を狙ったものと予想できます。

シャーシカップのストラットを変更するのは初の試み。
今回初めて知ったのですが、シャシスポールとはダンパー自由長が異なっていた点。前後共に20~30mm 短くセッティングされていました。
その実態を知り、慌ててエナペタルさんに仕様変更を依頼します。
先方は現在超多忙時期にも関わらず、短期に仕上げて頂けた事に感謝しています。

無事に全長の変更が出来、一安心です。

舵取り装置の整備も進めています。
タイロッドとタイロッドエンドの交換を行います。

サブフレーム単体での組み換えは、作業性が良いだけでなく、潤滑必要な個所にストレスなく十分に給油を行えます。
色々な整備を重複させる事で、必要部品が増え、コストが必要になる事は事実です。
ですが、何回かに分けながら行うよりもきめ細かな事も同時に施工できる為、仕上がり時の完成度が上がります。

引き続き作業を進めます。
Written by Hashimoto

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