500 1.2 のタイミングベルトと発電機の交換


動力伝達装置関連の整備を終え、続いては作業場所を変えてベルト関連整備へと移行します。
シンプルな構造は良いのですが「耐久性がいまひとつ」な事が難点なフィアット&アルファのタイミングベルト。

思いの外、早目にベルトがひび割れたり、水漏れを起こしたり、常に注意が必要であります。
1.2のチンクは、ベルト交換の際にカムシャフトカバーを開ける必要があり、他の似た車種と比較すると少々手間がかかります。
SSTについては、共通部分もありますがカムシャフトのロック方法はこのエンジンのみの仕様です。

クランクの位置検出は、他の排気量とも同じツールを使用。

カムシャフトロックは、カムエンドに設けられたスリットに、SSTをセットして行います。

ウォータポンプの取り付け方なども含めてアバルトと同じです。
ガスケットを用いずに、液体ガスケットで機密保持する構造ですからフランジの清掃と脱脂は入念に行う必要がありますね。

作業のプランを考えている際は、オルタネータの交換は考えていませんでした。
その代わりに、クーリングファンの交換を予定していたのですが状態が良いため、足し算・引き算で交換部品を変更します。

14万キロですからね。ブラシが減っていて当然です。
この先の安心を得る為には、交換は必要と判断します。

デュアロジック車の場合、良い電圧の巡りはとても大切。
そうで無くとも電気は大切ですので最適化とします。


程よくすり減ったレギュレータのブラシと、スリップリング。
エンジンが回っている間は常に摺動する箇所ですので、点検は大切です。

エンジンのアッパーマウントも新調します。
今回の作業では、ミッションマント・ロワマウントも交換済みですので、これで3点すべてのマウントを新調する事が出来ます。

振動の少ないエンジンですが、マウントのヘタリは微振動増加に繋がります。


この後は、サブフレームを搭載していきます。
その際に、ロワアームは新調。
どうするかを悩みましたが、ロワアームブッシュは自社製品に組み替えて使用します。
距離の増加が今後も予想できる使い方ですので、長期的に良い状態を維持して頂きたい思いから、独断で交換をさせて頂きます。
引き続き作業を進めます。
Written by Hashimoto

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