カングーのサスペンション・リファイン
車検整備でのお預かりをさせて頂いているルノー・カングー1 K4Mエンジン搭載のATモデルです。
以前より足回りについては作業のご提案をさせて頂いていました。
作業前の各部点検において、更なるサスペンションの劣化進行が顕著に形となり現れました。
サスペンションテストにおいて、左側のダンパーの減衰機能に問題が起きている事が分かりました。
その後にリフトアップすると、ダンパー本体からのオイル漏れが起きている事が判明。
ここまで露骨な漏れ方は久々に見ました。
これでは性能維持はむずかしいですね。
取り外したダンパーには、オイル溜まりも確認。
油と砂が混じり、ジャリジャリしています。
油圧・ガス圧共に低下し、スコンと縮み、伸びてきません。
今回用いるアイテムは、ビルシュタインのB4です。
カングーの性格上、スポーティなダンパーは不要ですので純正のアップグレード的な役割を担うB4が適任です。
一連の組み換えを行い、アライメントの施工。
長距離走行も、うねった道も、走行安定性を向上させる事をイメージしながら仕上げていきます。
作業後は、路面粘着率の向上を目視で確認できるようになりました。
足回りがシャキッと復元でき、ボディ側より生じる音や違和感が露骨に現れた為、細かな仕上げ調整には苦戦を強いられましたが
ひとまず納得のいくところまで整える事が出来ました。
足回りは、交換するだけというのはNGだと考えています。
総合的に整えてこそ、組み付けたパーツの個性と車の個性が光るもの。
部品交換ならだれでも出来ますからね。
真似の出来ない自動車整備を出来る様に、日々精進しています。
Written by Hashimoto