今回は更に「激重ゲキオモ!!」
先日のアバルトの比では無いほどの重たさを実感する パルトネールのクラッチペダル操作力。
これを改善すべく、クラッチ交換と恒例の検証を進めていきます。
日本ではとても珍しいモデル。
プジョーパルトネールに搭載されるエンジンは、1.6L DOHC NFU です。
日本では206後期型になどに使われていたメジャーなエンジンです。
組み合わされるミッションはMA系ではなくBE系。これは、一クラス上の車輌に使われていたミッションです。
この組合わせがなかなかにレアなのですよね。
おそらくですが、荷物を搭載し、車重が重たくなることから動力系統を強化したのでは無いかと予測しています。
早速ミッションを降ろし、クラッチ関連作業を進めて行きます。
オイル漏れが気になります。
レリーズベアリングの干渉痕がクッキリと刻まれているのが分かります。
とても重たいクラッチになっていましたので、レリーズがカバ-ーを押し込む際に相当な力がダイヤフラムに及んでいたのでしょう。
向かって右側は、取り外したクラッチディスク。
左側は新しいクラッチディスク。
スリットは程よく消えた状態になっています。
↑取り外したクラッチディスクの厚みは約6mm
↓これから組付けるクラッチディスクの厚みは7.6mm
う~む。1.6mmの消耗は激しいです。
スリットがかろうじて残っているとは言え、消耗量は多かったですね。
恒例のクラッチ荷重値チェックを行うと「126キロ」でした。
新しいクラッチでは「80キロ」です。40キロ以上の差を確認できました。
パルトネールは、油圧式クラッチでは無くワイヤー式で有るために、重たい要素を持ったクラッチの場合、ダイレクトにペダルの操作力に直結します。
油圧式の場合は、油圧の補助力に助けられますが、ワイヤーはもろにペダルに反力として現れるからです。
クランクシャフトシールは交換。
もしかすると、オイルパンフランジも漏れているかもしれません。それは後々の確認としましょう。
ミッションフロントシールも組み替え。
レリーズグリスを塗布して、搭載準備を進めます。
ダイヤフラムカバーの立ち上がりは随分と変化が出ました。
↑新しいカバーは、ほぼ水平にセットされています。
何故重たいのか?の原因がハッキリと数値化でき、一安心です。
荷重値チェックが欠かせなくなっています。
引き続き作業を進めて行きます。
Written by Hashimoto