イタリア車・フランス車のメンテナンスファクトリー、レッドポイントへようこそ。

工場通信

チンクチェント・スポルティング・アバルトのエンジンリフレッシュ作業を進めています。

2(3)代目チンクのエンジンフルオーバーホールが進行中です。
重整備の順番待ちのお客様の中の1台がようやくスタートできました。

当初は、シリンダヘッドガスケットの交換、ヘッドの加工・組み直しで完了する予定でした。
作業を進める中の打ち合わせにより、やはり腰下(ブロック)もバランス調整を含め、
「ノーマルで気持ちよく回るエンジンに」という思いを実現すべく分解に至りました。

チンクチェントに搭載されるエンジンはフィアットお得意のファイアエンジンですので
普通に使えて、機敏に回るのがウリの名機です。
ノーマルエンジンの持つ良さを存分に活かす事が出来れば、より一層楽しい車になるのは
間違いないですね。

先に進めていたシリンダヘッドは、大量生産エンジンに見られる光景がいくつもありました。
RIMG1212 RIMG1211
ヘッド本体と、インマニの間に装着するガスケットを双方に合わせてみると、それぞれの穴位置
のズレが気になります。
ガスケットを通して見える箇所を、マーキングしていきます。
RIMG1217 RIMG1216
拡大すると、結構な違いを確認できます。
RIMG1221
マーキングを頼りに双方の形状を調整していきます。
気体の流れと会話をしながら、綺麗に空気を吸い込む事をイメージし、修正を進めます。

平面研磨を施した各部のバリを取り、形を整えていきます。
RIMG1218 RIMG1223
組み付け後に見えなくなる箇所は、特に入念な手入れを心がけます。
その他にも、調整必要な箇所がいくつかありましたので、各部を調整しヘッドは完成です。
RIMG1234

そして、腰下の分解を進めます。
今回は金属表面処理を施しますので、まずはノーマルクランクの回転動画をご覧下さい。
指先で回すクランクシャフトは指の力が掛かっている時のみ、回っている事が良く分かります。

通常のクランクシャフトであればこの状態が普通です。
メタルのダメージは距離の割りに軽い方ですので、過去のオイル管理が良かった事もうかがえます。

進行が早いですが、回転の違いが非常に分かりやすいため、処理後のクランク動画も貼り付けます。
クランクシャフトにWPC処理を施しました。
WPC処理については、文章説明が難しい為に→WPC処理とは をご覧下さい
エンジンの分解・組み付けは、何度も施工できる事では無い為、1度のチャンスを最大限に活かしたい
と考えます。

本日はここまで。
生産終了が目立つファイア1100エンジンですが、目から鱗なパーツチョイスも行っています。