高性能車の性能を正しく維持するには
BOSCH SDLにより判明する確かな事実


メガーヌ4RS 自分達の扱う車種の中でおそらくダントツに速い車だと思います。
最近ではイタフラ車も高出力を誇る車種が増えていて、それらの性能維持をするためには正しい診断が必要だと言う事に今回の点検にて再認識しました。

ブレーキパッドの交換でご来店を頂いたわけですが、パッド交換の前に行う BOSCH SDL テストで思わぬ事態を発見しました。
(パッド交換の前にSDL診断を行うのは、ブレーキシステムが正常かどうかを把握する為です)

思わぬ事態とは。
ブレーキの不具合では無く、サスペンションの不具合です。
テストの方法は、テストプレート上の車を様々な周波数で揺らす事で、路面粘着率(揺れているプレートにタイヤがどのように追従するのかを判断しグラフ化する事)として数値化するものです。
テスター作動中から、右のフロントは何か起きている。。おかしい。。と感じました。

出力グラフを確認すると、右フロントのダンパー機能が著しく低下している事が判明しました。
27ヘルツの揺れを与え得た瞬間に、完全にタイヤが離れていることを意味します。

つまり、接地感が無い。という事になります。

ハイパワーな車のダンピング機能が低下している事はとても怖いことです。

リフトに上げて確認すると、ダンパーからのオイル漏れを見つけました。
ダブルアクスルストラットの汚れ具合から判断するに、随分前からその兆候があった様に思えます。

正常な左側は、ストラットのアルミパーツの色が鮮明な状態です。

ダンパー機能の損傷は、片側だけでは意外と分かり辛い事が特徴です。
両側が機能低下した瞬間に、バンバンと跳ねて露骨に不具合に気付きます。

テスターの判断力から、確実な結果を導く事ができました。
ブレーキとは関係の無い事ですが、近代自動車整備の在り方として有力な結果を残す事ができました。
Written by Hashimoto

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