クリオ3RS クラッチのオーバーホールを行っています

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クリオ3RSフェーズ1 のクラッチ整備を始めました。走行距離が凄く多いわけでは無いのですが、クラッチペダルは凄く重かったので作業のご案内をさせて頂きました。後にお見せするクラッチの消耗具合を見て頂くと分かりますが、今回施工しておいて良かったです。

クラッチカバー・ダイヤフラムスプリングの立ち方がなかなか盛大です。クラッチディスクが減ると、ダイヤフラムはどんどん立ってきます。そうするとクラッチ操作に力が必要になります。
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クラッチの操作に力が必要になると、しんどいのは人間だけではありません。ダイヤフラムを最終的に押し込むのはクラッチレリーズベアリング及びシリンダになるのですが、そこへの負担が増えます。最近の車は殆どがインナーレリーズシリンダですので、ミッションケース内部に油圧機構を備えています。負荷が増えてくるとシリンダパンクの症状に繋がります。

レリーズシリンダ及びベアリングの状況です。手で回すとベアリングが「ジャーー」っと音をたてて回転しています。完全に交換時期を迎えています。

外したクラッチディスクと、新品のクラッチディスクの比較です。

外したディスクは、フェーシング面に本来はあるはずのスリットが殆ど消えかけています。クラッチディスクはブレーキパッドの様に厚みのある摩材ではないので数ミリ減っただけで、良く減っていると表現できる事になります。

新しいクラッチディスクを組み付けたクラッチカバーは、ダイヤフラムの角度がほぼ平坦になります。
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非常に安心な見た目です。踏み初めが、立ち上がったダイヤフラムを押し込むのと、平らなダイヤフラムを押し込むのとでは。操作する際に足に伝わる印象はまるで異なります。

クラッチは滑ってから交換する方は殆どと言って良いほどいらっしゃらず、自己管理の難しい交換部品です。普段から乗る車ですとクラッチペダルの重さの変化にも気付かないので、私たちからの適正交換時期のアドバイスを頼りにして頂ければと思います。

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