RENAULT MEGANE GT220(ルノーメガーヌ) アルミクランクプーリとタイミングベルト

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今週はルノーの入庫が非常に多いです。先週はジュリエッタが多かったですが、今週はルノーです。
メガーヌGT220 ・2RSが2台・3RS・ルーテシア3RSが2台という具合で、とんがり系ルノーが6台入っています。

GT220は、継続検査の車検整備でのお預かりです。
5万キロをこえたところですが、初のタイミングベルトの交換を行います。
タイミングベルトは、距離管理と経過年数管理、その車に合った適正管理をする必要があります。

今回の場合、距離的には丁度良いところですが年数で考ええると若干危険信号です。

ベルトカバーを開けると、最近多い流れですがひび割れ発生・賞味期限切れでした。
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大き目では無いですが、無数の細かなひび割れが気になります。

ピストントップ検出後にクランクシャフトをSSTでロックし、カムシャフトエンドも同じくロックします。
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エンジンルームは決して狭くはないのですが、ターボの装備品で結果的に狭く作業性の悪いエンジンルームとなります。

クランクシャフトのプーリは予防的要素で交換します。
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ルノーのエンジンには様々な形状・重量の純正プーリーが用意されています。
当社オリジナルのプーリをメガーヌGT220に使用するのは今回が初めてとなります。
スペックがRSと同じでしたので、使用可能です。

ルノーの場合、クランクシャフトのスプロケットをクランクプーリで抑え込み同軸上で締め付けますので、プーリーを2分割構造で素材を変更しています。
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裏側から見るとよくわかります。
外周のオレンジはアルミ・センターの黒い部分はスチールです。

全てをアルミで製作した方が軽いのですが、強度的に不安となりますので軽さ重視では無く強度重視としました。

これだけカッコいい見た目のプーリなのですが、装着するとなんにも見えなくなります。
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それで良いのです。見えない所こそ抜かりなくです。

エンジンのアッパーマウントも交換します。
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向かって左は外した方です。
向かって右は新品です。
アルミブロックとラバー素材の間に隙間が確認できます。重たいエンジンですのでマウントの劣化も少し早めです。
タイミングベルトの交換サイクルで一新しておくと良い状態で維持できそうです。

RSには装着されている、エンジンアッパーマウントの直ぐ側のトルクロッドですが、GT180や220にも同様に装着されています。
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こちらはかなりグラグラに動くようになっていたので、今回の交換が正解でした。
ここの動きが増えてくると、スロットルの開閉に合わせてコクンと言った音と微かな振動が室内に伝わってきます。

ハイパワーなエンジンの動きを制御するには、部品も大変なのですよ。

クーラントタンクもマウントの側に取り付けられています。
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メガーヌ2RSよりも若干コンパクトにまとめられています。
最近の樹脂部品の劣化速度の速さは色々と目にしますので、早期交換が安心ですね。

同時交換による部品代の加算はありますが、2度・3度に分けるよりも結果的にお客様の負担を減らすことが可能です。

Written by Hashimoto

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