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工場通信

アドバンス・クランクプーリーの検証をスタート

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昨日届いたアバルト500.595.695用のアドバンス・クランクプーリーの検証をスタートします。当社のデモカーを用いてどんな体感効果が得られるのか?を味わっていきたいと思います。
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重量は、純正品:1321グラム アドバンス・クランクプーリー:708グラム 半分とまではいきませんが、重量の差もきちんとあります。今回、軽量という言葉をあえて前面に出さないのには理由があります。

まずは、ストック状態でのシャシダイナモによる検証を。

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当社のデモカー595はオリジナル軽量フライホールを装着済み車両ですので(言っていませんでしたが)現状でも十分すぎる程の高出力を叩き出しています。フライホイールと、点火系チューニングMSA+V-UP16、そしてエアクリーナはBMCのOTA、この内容で220~230馬力です。直線番長になりたいわけではないので、この程度で十分過ぎる出力です。
車のチューニングはバランスが非常に大切です。ただ出力が出れば良いってものでもありません。乗りやすさ・そして、サスペンションとブレーキの相対バランスが取れて始めて速い車に仕上がります。

今回のクランクプーリの特徴には、これまでのチューニングパーツには無い仕掛けを備えています。
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アバルトや、チンク。そしてジュリエッタなど、イタリア車の多くはクランク角信号をクランクプーリで検出しています。ここに着目したのが、今回のアドバンス・クランクプーリーとなります。
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パット見で切り欠きの形状が異なるのが分かりますね。磁気パルスにより、矩形波を生み出すことでエンジン回転として車両側は認識します。形状がハッキリとしている方が矩形波のキレも良くなります。

ただ、それは回転信号を拾う上での話ですので、この形状は有る一定の条件を満たしていればエンジンは問題なく始動しますし、走ります。

ポイントはココです。
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プーリ外周の分度器メモリの 0度の位置の直ぐ側に溶接棒をセットしています。その先端が0度を指している時と、3度を指している時があります。

エンジンチューニングの話が分かる方は、お気づきでは無いでしょうか。
そうです。点火タイミングが今回のポイントです。ディストリビュータ式点火システムの場合、そのエンジンの仕様に合った点火タイミングに、人間が合わせる必要がありました。ただし、適正な点火タイミングには幅があり、その幅の中でのベストを導き出す必要があるのです。
ちなみに、点火タイミングの不一致は、エンジンにノッキングを招き、最悪の場合はエンジブローとなります。

電子制御式燃料噴射システムの場合、点火タイミングはECUにMAP構成されている為、意図的に調整を行う事は不可能です。
今回のクランクプーリでは、その部分に働きかける仕掛けを設けています。

最適な点火タイミングは、エンジンレスポンス・出力・フィーリング に良い効果を提供してくれます。

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純正ECUでは行えない部分に働きかけるアドバンス・クランクプーリーはある意味リスクも潜んでいるかもしれません。現段階では安全か否かを特定出来ていない為、その検証を行っていきたいと思います。

面白そうな部品に思えてきましたでしょ?

Written by Hashimoto