アルファロメオ156 ブレーキ系統の整備
キャリパーオーバーホールも交えて


1台の車に永く乗るうえで、大切な整備のひとつにブレーキの性能維持が挙げられます。パッドやロータと言った消耗品の管理が大切なのはモチロンの事、制動装置の油圧側の管理もお忘れ無く。ブレーキキャリパーは、油圧により車を制動するとても大切な部品です。金属のシリンダにピストンが入り、その気密保持をラバーシールが行うという非常にシンプルな構造です。ブレーキフルードは吸湿性が高く永年未交換の状態ですと、キャリパー内部に水分が廻り錆が発生します。定期的に交換をしていればそういう事態を防ぐことは可能ですが、ラバーシールは硬化したり、すり減ったりと年数経過と共にその状態は変わってきます。

発売から20年以上が経過した今も尚、人気の高い156ですがブレーキ部品も随分とお疲れ気味であるのは間違い無いです。
今回の156はブレーキパッド・ディスクローターをそれぞれ交換し、ブレーキキャリパのオーバーホールも行いました。

キャリパーの構造ってシンプルですよね。昔よりも簡素化されているものの、基本構造は変わりません。外観上の見た目は、永年の使用がありますので汚れていますが内部は綺麗な状態でした。ピストンやシリンダの錆びは分解するまで分かりませんからね。

どんなパーツにも素晴らしい洗浄効果を発揮するトレントで、ブレーキキャリパーを洗浄します。こびりついた汚れも、高粘度なパッドグリスも高温・高圧の洗浄液でスッキリと汚れを除去します。

フローティング機構のスライドピンをはじめとする、付属品も併せて洗浄を行います。


前後共に、要点を抑えしっかりとブレーキメンテナンスを施工できました。新品ロータに、低ダストパッドの組み合わせですので今後ブレーキに必要となる費用は大きく抑えられます。ブレーキ整備を終えた後は全塗装の作業に移ります。仕上がりがとても楽しみです。

Written by Hashimoto

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