156のベーン式パワステポンプ オイル漏れ対策
アルファロメオ156 V6メンテナンス


車検整備で入庫中の156 2.5V6は非常にコンディションの良い個体です。とにかくボディが美しすぎる。そして、機関も調子が良すぎる。オーナーの情熱を随所に感じ取れる156です。定期的なメンテナンスにより、車検と言っても大きなトラブルが皆無でしたので、以前より気になっていたパワステポンプからのオイル漏れについて考えてみることにしました。

パワステポンプ本体は、調べてみると生産終了にはなっていなさそうですが、国内には在庫が無しでした。もしかすると、本国に確認しても欠品・納期は未定の可能性は大きいです。外部から構造を見ていると、ボディが2分割になる構造でそこにシールが存在している様に見えました。普段はポンプを分解し、漏れの修理を行う事はありませんが今回は条件を考慮し施工を試みる事にしました。

ポンプ本体の装着位置は、前バンクのエキマニの下、コンプレッサーの上に位置します。エアコンガスを回収し、コンプレッサを外しその他の必要箇所を分解しながらパワステポンプを取り外します。

回転シール部と言うよりも、合わせ目のフランジが怪しそうです。

注意深く分解作業を進めています。


ベーン式と呼ばれるパワステポンプ構造です。ロータの上に置いた薄いプレートがベーンと呼ばれる部品です。合計10枚のベーンが入っています。ベーンの厚みを測定したりするのは、2級整備士の勉強の際に行う内容です。ハウジングに接する側は、先端が円弧状になっており、組み付けの際に向きを間違うと大変な事になる部分です。


内部・外部は綺麗に洗浄を行い、脱脂後にシールを修正し組み付けを行い、パワステラインのエア抜き・フルード交換、作動確認を行います。

これで漏れが止まってくれれば良いのですが。

Written by Hashimoto

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