ドアロックの作動不良..原因は
グランデプント・アバルト 電装トラブル


運転席側のドアのみキーレスでの鍵の施錠が出来ないというトラブル修理でグランデプントアバルトのお預かりです。お客様は、施錠が出来ているものと思い込んでいた様でして、ひょんな事がきっかけでロック不良に陥っていることが分かった様です。
鍵穴で操作すれば、ロックはできる様でしたので「これで良いのではないですか?」と問いかけたのですが、きちんと治したい!との事でしたので点検から行います。

症状から察するに、ドア内のロックアクチュエータに何か起きている様に思えましたので、ドアトリムを取り外し確認を行います。

ドアロックユニットに入力される電気信号を確認すると、ロック側の信号が途絶えている事が分かりました。アンロック信号は正常に届いてる様です。

ふと気になったのが、ドアが開いている事を伝える警告灯がメーター内部に表示されない事。助手席側はドアを開ければ警告灯が点灯します。さらには、ドアを開けてもルームランプが点灯しない。これも助手席側は正常に点灯します。

これは、電源・信号配線に問題が起きているかも?と思い、開閉部の蛇腹ブーツを剥がしてみてみると。

配線が2本断線していました。それ以外にも12ボルト供給用の太いケーブルも、被覆が向けて銅線が少し顔を覗かせていました。キーロック信号と、ドアが閉まっている事を伝達する信号線が断線していました。ドアが閉まっている事を車が認識していないから、キーレスによる操作が出来なかったのですね。

断線箇所が大きなトラブルに結びつく内容では無くてよかったです。電源線とアースが短絡したりすると、フューズが切れたりと不可解なトラブルが発生したはずです。しっかり診ておいておいて良かったです。

年数・距離が増えると、おのずとドアの開閉回数も増えてきます。マイナートラブルを放っておかずしっかり治すのは大切ですね。

Written by Hashimoto

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