アルファ・ミト・イモラ 18万KM
最終的な仕上げ作業を行っています


多岐・長期にわたり作業を進めてきたイモラちゃんは、各部の最終調整段階に来ました。ここからは、じっくりと試運転を行い、細かな箇所の仕上げを行っていきます。
細かな仕上げや調整とは、例えばタイヤのエアー圧は重要なポイントでもあります。適正空気圧&当社の推奨空気圧で試運転を行っているのですが、現在のタイヤの状態やサスペンションの特性、それらに対して「しっくりとくる」ベストバランスを探すのは、探究心と満足感を味わえるポイントだったりします。

あらゆる路面の状態を走行し、特定の路面で「いやらしさ」を感じる場合はどんな車にも在る事です。そのいやらしさが、どこから伝わってくる事なのかを考え、最も簡単に調整を施せるのはタイヤのエアー圧です。
車輪それぞれに掛かる重量を現わす「輪重」という表記があります。
右ハンドルと左ハンドルでは輪重差が発生します。FF車の場合、右側にエンジンが搭載されているためにどうしても右のフロントには他よりも多目の重量が掛かります。
右ハンドルの場合は、その重たい右側にドライバーが常に座ることになりますから、右フロントの輪重は更に増える傾向になります。

フロント左右の輪重差は50キロ前後となる事も珍しくはありません。
そうなった場合に気にすべき点は、タイヤのエアー圧が均等で良いのか?という点です。
普通はタイヤのエア圧については、フロント:○psi リヤ:○psi の様に前後の違いはあっても左右の違いを明記することはありません。
重量が異なれば、それに見合った適正圧にするのも、仕上げにこだわる場合は追求したくなる点です。

その輪重も測定できるのが、BOSCHのSDLテストなので、サスペンションの状態判断と、重量差を確認しながらベストポイントを探っています。

「色々な事を考えながら、車と向き合っていますよ~!」という事です。

未だ点検の行えていなかった箇所がありました。
レデューサのメンテナンスです。

レデューサの出力側のパイプが外れてしまっていましたので、現行モデルのアタッチメントに変更も行います。

リードバルブの気密を保つラバー素材は、長期的な使用により浮き上がりが確認出来ました。

こうなると、レデューサ本来の性能を発揮し辛くなりますので、リビルト作業を行います。ラバーシートを貼り直し、リード金属板の形状も修正します。

レデューサはメンテナンスにより、いつでも新品同様状態に戻ります。使用しているエンジンオイルや、エンジンの状態により内部の汚れ量も変わってきますから適正時期は?に答えはありません。メカいじりがお好きな方は、内部を開け点検・清掃するとより良い状態を維持できますよ。

ワイパーカウルカバーが、樹脂劣化をしていましたので、今回は塗装補修では無く、新調しました。カバーの末端にはラバーも備わるため、ラバーの劣化・断裂がある場合は新調をお勧めしています。

良い感じに仕上がってきました。
Written by Hashimoto

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