307ccはサスペンション関連作業へと続きます
ステアリング装置も傷んでいました


秘蔵の軽量フライホイールを組付け、トランスミッションの搭載を終えました。続いては、サスペンション関連の消耗品の組み替えを進めて行きます。
走行距離は6万キロ台中盤の307ですので、比較的走行距離の少ない車輌です。事前の診断により、サスペンションの機能としては正常であることを確認済ですので、周辺環境を整えたいと思います。距離が増えたからショックアブソーバを交換しよう。と言う判断ももちろん大切ですが、もっと大切なのは実際の機能がどうなのか?そこの見極め1つで、作業の方向性もご予算も大きく変わってくるものです。

クタクタになったステアリングラックのタイロッド。構造としては、ベアリングボールに樹脂製の台座を効かせたものです。樹脂台座のすり減り・摩耗により節度が緩くなってきます。最終的にはガタつきが生じて、ハンドリングや直進安定性に違和感を感じるようになります。

と言う事で、タイロッド+タイロッドエンドを組替えます。ラックブーツは樹脂製で耐久性が高く、この先も使えそうでしたので洗浄しての再使用です。

丁度写真に納まっていたので脱線します。
S・Kのコンビネーションレンチは、入社当初にあてがって頂いた物です。その当時から新品では無かったのですが、未だにバリバリの現役で使用し続けています。
当初はS・Kというブランドは知らず、スナップオンやマックツールに憧れたものですが、使い慣れると手に馴染む感触はコレ独自の良さがあり、メッキ剥げが起き辛い高耐久品であります。
アメリカ製のツールでして、日本国内ではマイナーですがとても良い仕上げの工具です。デザインが変わらず、今でも全く同じデザインを入手する事が可能なのも嬉しいです。

組替え後のタイロッドは、シャキンっと自立が可能な素敵な効き具合になります。ある程度の馴染みが出れば柔らかくなりますが、新品時のこの直立不動な印象は気持ちが良いです。


ロワアームと連結する ボールジョイントもこの機会に交換しました。この部分は、車輌装着の状態ではロワアームから及ぶ力が強くて、単体のガタの有無の確認が出来ません。
でも、ジョイント部を分離すると思いのほか節度が緩くなっていることが多く「しまった!部品注文して無い!」となる事が過去に多々ありました。そんな経験を踏まえて最近ではこの部分に関連する作業の際は、あらかじめ部品を調達しておく事にしています。
実際に今回の307でも、外したボールジョイントは見事にクタクタになっていました。

このほかにも、ストラットアッパーマウント・フロントブレーキディスク・スタビライザブッシュ&リンクを交換しています。
次回は、スタビライザブッシュに関する記事をご用意する予定です。
引き続き作業を進めます。

Written by Hashimoto

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