アバルト595 アドバンスクランクプーリ・セットアップ
点火タイミングの進角効果は絶大!


車検整備でお預かりをさせて頂いているアバルト595は、今回のお楽しみ要素として「SessA アドバンス・クランク・プーリ」の取り付けを行います。

アドバンス・クランク・プーリは、アバルトのエンジン性能にワンパンチプラスを果たす、性能向上の特効薬とも言える効果を体感出来ます。

エンジンECU内でのマネージメントに、機械的に変化を付ける事で点火タイミングを3°の範囲内で任意に進角制御を行う事が可能です。
点火タイミングとは、ピストンの上昇工程中のどの位置で、スパークプラグに火花を飛ばすか。それにより燃焼効率の向上に作用し、結果としてエンジン出力に直結する内容です。
ロムの書き換えを行わない限りは、通常は変化させることのできない要素に、部品の交換と調整によりECU制御に働きかけます。

3°の範囲がどんなイメージなのか。
ご覧の様な状態です。
プーリ側に付けたピンクマークに対して向き合うのは、TDCセンサー(クランク角センサー)です。
アジャスト範囲の最も進めた状態が、時計回りに回転させた状態です。
ピンクマークが向き合う状態が、ノーマルのポジションとなります。

つまり、ノーマルに準じた位置での組付けであれば、プーリー素材の軽さのみが性能的変化として体感出来、時計回りに3°回した状態であれば点火タイミングを3°進角させた状態としてセットする事になります。
サブコンピュータや、ロムの書き換えを実施済みの場合は、フル進角によりECUエラーを招く事もありますので、セッティングは慎重に行う必要があります。

逆に、ノーマル状態の場合は3°進角を行ってもエラー介入の事例はありません。


今回は、3°進角の状態でセットアップを行いました。

愉しんで頂けると思います。

Written by Hashimoto

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