アバルトやフィアットのクランクボルト
回転方向は正ネジ?逆ネジ?


同業者さんから度々質問を受ける内容
「アバルトのクランクセンターボルトの緩める方向は正ネジですか?」
これ、とても多い案件です。

アルファロメオのツインスパークは逆ネジなのですよね。
アバルトも確か。。逆ネジだった気がします。という回答をよくするのですが、実際の所どうなの?

と言う事で、エンジンオーバーホール中のフィアット500 1.4L で検証!


すると、フィアット500は正ネジでした。
あれ?正ネジだったのか。。
逆ネジとおもっていたのですが、正ネジ。

サービスマニュアルのトルク管理ページでも確認してみると。

クランクプーリー・センターボルト「左ネジ」の表記がありました。
あれ?やっぱり?
となるのですが、今回は正ネジです。混在しているのでしょうか。

今後検証が必要な内容です。

エンジンオーバーホールの進行状況は、クランクケースの組み付けを進めています。
ピストンの頭には、バルブを逃げるためのリセス加工がなされていて、一般的にはインテーク側が大きいリセスとなります。
一般概念に基づいて捉えると悩むツボに陥ります。
ボスに相談したところ、昔組んだ Dino のエンジンでもそういう事あったな~。と。経験のレベルが違いました。

4つのピストンを同じ高さにセットし、今後シリンダヘッドを搭載します。


剥がしたヘッドガスケットを見ていると、ウォータジャケットから燃焼室ギリギリのところで、クーラントが結晶化した痕跡を見つけました。
ほぼほぼ繋がっていると、判断できる様子です。
エンジンが始動している間は、燃焼室内の圧力が強いのでクーラントは流れていきませんが、エンジン停止後はクーラントライン圧の方が強いのでもしかすると
熱気を帯びた燃焼室内に少量のクーラントが流れ込み、揮発していたのかもしれません。
確証はもてませんが、その気配はあったのでは無いでしょうか。

引き続き作業を進めます。
Written by Hashimoto

関連記事