ルノーTL4 ミッションのギヤ鳴り修理


ルーテシア3RSに搭載される6速ミッション(TL4)に頻発する 3速・4速 のギヤ鳴り修理の症例。
結構な確率で当てはまる症状のため、弊社ではリビルトミッションをご用意する事もあります。
(自社施工に限ります)

ミッションを用意しておき、対象車両への組み替えをスピーディに進めるための得策です。

6速ミッションですが、構造がシンプルで分解がスムーズに行えます。
5/6ギヤまでもが1体構造となるため、よくあるエンドカバー式構造では無く1カバー構造です。
なので、ケースを開けると全てのギヤを確認できます。

このツールを作成してからは、トップボルトを緩める・締めるの作業がとても施行しやすくなりました。


バイスに固定し、がっつりと力を掛ける事が可能。

問題が起きることの多い3/4シンクロ部。

シンクロリングは変速時に回転しているギヤにブレーキを掛ける事が役割です。
ですので、シンクロリング内周のブレーキ構造が消耗すると回転しているギヤに、停止しているハブを入れ込むために「ガリ」と音がでます。

年式により、使うリングが異なるのですが向かって右のリングは持病持ちである事が多いシンクロリング。
向かって左は昔ながらのシンクロリング。

問題となるのは、シンクロリングのブレーキ構造の違いにあります。
ギヤ鳴りを誘発し易い方は、摩材が特殊手法により金属に貼り付けられています。
これが、過去に使用したミッションオイルの種類により剥離・異常摩耗を促進してしまう事にあります。
摩材がすり減っては、ブレーキが効かなくなり例のガリ音を発します。

該当箇所の組み替えを行います。
シンクロリングは高耐久性の物に交換します。

引き続き作業を進めます。
Written by Hashimoto

 

関連記事